研究課題/領域番号 |
15360484
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
盛岡 通 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029350)
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研究分担者 |
吉田 登 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (60263224)
山本 祐吾 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30379127)
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キーワード | リユース / 高質リサイクル / 環境効率 / エコデザイン / 意思決定支援 / 機能提供型ビジネスモデル / 廃棄物産業連関分析 |
研究概要 |
高質なリサイクル・リユースの循環経済システムを構築するためには、製品ライフサイクルのプロセスごとに組み合わせたシナリオを大胆に設定し、課題としている部品リユースや素材の高質リサイクルを実現するための環境戦略や将来像を描くことが重要ととらえ、以下の分析、評価をおこなった。 (1)高質リユース・リサイクルの製品戦略のガイド作成 コンプレッサーのリユースの枠組みを他の部品に適用したときの残存価値や解体容易性に関する近似性や相違点などの特徴を見出し、エキスパート・ジャッジメントに基づいて高度循環形成を推進する製品戦略のガイドとして一般化した。 (2)高質リユース・リサイクルのマーケティング戦略 ユーザーの製品に対する機能要求の度合いを明らかにし、暮らし方や住まい方、製品の使い方などに応じた製品・サービス提供のあり方を予測・検討して、リユースの受け皿となる市場のターゲット層を調査、分析した。その上で、消費者の満足度を高めるメンテナンスサービスやリースなど、リユースと連動した機能提供型ビジネスモデルのあり方を構想した。 (3)高循環モデルのマクロ経済分析と環境効率性評価 再資源化セクターの機能を資源再生(リカバリー)から価値再生を含む領域へと拡大させ、部材の高質リサイクル、部品リユース、リース等機能提供(サービサイズ)を組み合わせた高循環システムを構築した。こうした高質リユース・リサイクル事業の社会展開について、廃棄物産業連関表のフレームを構築し、原材料と製品・サービス投入の産出関係を通じて関連する産業の生産活動に及ぼすマクロ効果を推計して、環境効率性や資源生産性を評価する枠組みと手順を明らかにした。
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