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2003 年度 実績報告書

模擬ダイバータプラズマ中のダスト形成に対する協働効果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15360489
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

大野 哲靖  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (60203890)

研究分担者 相良 明男  名古屋大学, 核融合科学研究所, 助教授 (20187058)
上杉 喜彦  金沢大学, 工学部, 教授 (90213339)
高村 秀一  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023254)
キーワード核融合 / プラズマ / ダイバータ / プラズマ・壁相互作用 / 水素 / ヘリウム / 微粒子 / ダスト
研究概要

低温高密度水素・ヘリウムプラズマ照射下での炭素材表面でのダスト形成を調べるために,直線型ダイバータプラズマ模擬試験装置NAGDIS-I,NAGDIS-IIを用いて実験を行った.水素及びヘリウムプラズマを生成し,等方性黒鉛(IG430U東洋炭素)に照射した.高密度水素プラズマ照射の場合(ターゲット前面の電子密度と電子温度は,それぞれ2.4×10^<18>m^<-3>,11eVである),粒子束4.5×10^<22>m^<-2>s^<-1>,照射量5.9×10^<26>m^<-2>のプラズマ照射後の炭素材表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ,プラズマが照射されている領域(プラズマ径の半値幅は約10mm)の中央部に直径50ミクロン程度のダストが多数形成されていることが分かった。また,中央部から離れるに従ってダストの生成は少なくなり,12mm程度以上離れるとダストの生成は見られず,むしろ炭素材料の損耗が観測された。一方,同程度のヘリウムプラズマ照射では,ダスト形成は観測されなかった.さらに,低密度水素プラズマ(電子密度と電子温度はそれぞれ5×10^<17>m^<-3>,6 eV)を照射したところ,ヘリウムプラズマ照射の場合と同じく照射面全領域にわたりダストの生成は観測されず,損耗している様子が観測された。
以上の実験結果により,ダスト形成には化学スパッタリングによる炭化水素種の生成が必要であること,さらに高密度プラズマ流と炭化水素イオン間の摩擦に起因する炭素の再堆積効果が極めて重要であることが分かった。
今後重水素プラズマ照射によるダストの形成とダストに吸蔵された重水素量について実験を行う予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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