研究課題
基盤研究(B)
大阪大学レーザー核融合研究センターで高速点火核融合方式の原理実証を目標として進めているコーンシェルターゲットの爆縮では、コーンの存在により爆縮は必然的にモード1の非対称性を有するため、爆縮過程および形成されるコアプラズマは非対称な構造を持ち、コアプラズマ内部に流れが存在するなど、球対称爆縮とは大きく様相を異にする。本研究の目的は、非対称爆縮の形成および加熱のダイナミクスの解明である。以下の成果を得た。(1)多チャンネルマルチイメージX線ストリークカメラや多チャンネル2次元サンプリングイメージX線ストリークカメラなど、高時間空間同時分解の超高速2次元X線画像計測法を開発・改良し、高速で変化する非対称爆縮コアの挙動を性格に観測する手法を確立した。(2)コーン付きシェルターゲットの非対称爆縮では、爆縮コア形成の直前に衝撃波ジェットが形成され、これがコーン先端に向かって流れることを実験的に解明した。(3)2次元シミュレーションコードを開発し、このような非対称爆縮コアおよび様々なジェット状流体現象などを精度良く再現することに成功した。(4)多チャンネル中性子シンチレータを用いた計測システムおよび解析手法を開発・整備し、1次反応中性子、2次反応中性子の測定から、非対称爆縮コアにおけるコアパラメータ測定法を確立した。(5)トラックディテクタCR-39を用いた核融合反応プロトンのスペクトル計測法を開発・整備し、上記の中性子計測と併用し、コアパラメータの測定精度を向上した。(6)クライオ重永素平板ターゲットを用いた加速と加熱のダイナミクスに関する基礎実験を開始し、加速と輸送に関するダイナミクスおよびターゲット密度構造などが、非局所熱伝導を取り入れたシミュレーションコードにより正確に記述できることを明らかにした。以上により高速点火核融合ターゲットの非対称爆縮コア形成と加熱のダイナミクスに関する多くの知見を得ることが出来た。
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