研究課題/領域番号 |
15360497
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 文部科学省核融合科学研究所 |
研究代表者 |
藤澤 彰英 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60222262)
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研究分担者 |
清水 昭博 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, COE研究員
井戸 毅 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (50332185)
井口 春和 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (40115522)
佐貫 平二 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80109355)
伊藤 公孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50176327)
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キーワード | 重イオンビームプローブ / CHS / 電場 / 自励振動 / アルベン固有モード / 揺動スペクトル / ゾーナル流 / プラズマ閉じ込め |
研究概要 |
トロイダルプラズマの輸送や構造形成については閉じ込めの改善と関連し、乱流と輸送、電磁場と乱流・輸送の関係、輸送の非局所的相関、構造の分岐など探究すべき多くの課題がある。CHSではこれまで2台の重イオンビームプローブを用いて、I)局所的な揺動や遷移の時間スケールなどの時間的情報、II)界面の詳細構造などの空間的な情報を得てきた。本年度は、トロイダル方向の異なる位置に据え付けたもう一台の重イオンビームプローブにより2台の同時計測を行なった。本科研費の援助により、イオン源の改良により、精度の高い密度および電位揺動の密度および電位揺動のスペクトルの同時計測が可能となっている。 本年度の実験としては、主に電子サイクロトロン共鳴(ECR)と中性粒子ビームの同時加熱によって生成されたプラズマの観測が挙げられる。その一つとして、ECRHおよびNBIプラズマ過渡状態での電位の変化に関して、I)ECRH(中心加熱)をNBIに重畳したとき、プラズマの端の電位がプラズマ中心の電位ととモに変化を始めること(10マイクロ秒の分解能)、が観測された。まだ自励振動および高周波の電磁揺動(アルフベン固有モードと推定される)について新たな情報も得られている。電位の自励振動に関しては、II)電位変化(降下)は中心から外側と伝わってゆく事。そして、その伝播は非常に速く、もし拡散係数で評価するとD-100m^2/sとなること。(定常の場合の数倍以上)、III)中心電位とプラズマのエッジ付近の密度に強い相関があり,状態間遷移に非局所的な性質があること。また密度の局所変化も電場と同様の数10マイクロ秒のスケールで起きていること,その他、IV)(中性粒子ビームによって駆動されると思われる)電磁揺動の空間構造が定量的に評価され、電磁揺動に伴うプラズマの変位は数ミリメータであること、が挙げられる。また、近年注目を浴びているゾーナル流の同定を電子サイクロトロン共鳴(ECR)によって生成されたプラズマについて行なった。
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