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2004 年度 実績報告書

低温動作・高効率・高エネルギー分解能InSb放射線検出器開発の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 15360505
研究機関京都大学

研究代表者

神野 郁夫  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50234167)

研究分担者 山名 元  京都大学, 原子炉実験所, 教授 (30283683)
杉浦 修  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (10187643)
キーワードInSb / 低温検出器 / 光子検出器 / ガンマ線 / X線 / 結晶成長
研究概要

InSb結晶の成長を昨年に引き続き行った.先端が約45度で,内径が約7mmの石英管にInおよびSbを詰めて封入し,垂直ブリッジマン法によって電気炉で結晶化させた.昨年は,結晶育成を移動速度1.4mm/時間で行った結果,単結晶は得られなかった.そこで,結晶速度を0.47mm/時間と遅くして結晶育成を行ったところ,結晶をスライスしエッチングした後に顕微鏡で観察しても,結晶の目立った乱れは観察されなかった.この条件で,来年度は,純度6NのIn とSbとを用いて,高品質結晶育成を行う.
一方,検出器製作においては,昨年度の直径2mmより小さい,直径約1mmの電極を持つundoped型ショットキーInSb検出器を作成した.約10x10mmのInSbウエハをエッチングした後,リソグラフによって直径1mmの電極を4個定義し,ショットキー電極として金を蒸着した.また,エッチング方法を硝酸と乳酸の混合液の他,臭化メタノール,また希フッサンで行った.この検出器の電流-電圧特性を測定し,有望な検出器について,Am-241のα粒子およびBa-133のガンマ線を照射した.α粒子を入射したところ,パルスの非常に早い立ち上がりおよび崩壊が観測できた.また,温度77Kから30K程度の温度範囲ではほぼ同様の振る舞いをすることが分かった.これより,液体窒素冷却において高速動作が期待できるので,医療応用などに実用の可能性が出てきた.ガンマ線照射を行った結果は,昨年度と同様に雑音より大きなパルスが観測され,また多少のエネルギー分布も観測された.今後,解析を進めるが,光子検出器としての見通しが出てきた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Photon Detection by a Cryogenic InSb Detector2005

    • 著者名/発表者名
      I.Kanno, 他
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments 76

      ページ: 023102-023104

  • [雑誌論文] Schottky and pn Junction Cryogenic Radiation Detectors2004

    • 著者名/発表者名
      I.Kanno, 他
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A520

      ページ: 93-95

  • [雑誌論文] Cryogenic Neutron Detector by InSb Semiconductor Detector2004

    • 著者名/発表者名
      T.Nakamura, 他
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A520

      ページ: 76-79

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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