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2004 年度 実績報告書

MAPキナーゼ・カスケードによる微小管機能の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 15370023
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

橋本 隆  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (80180826)

キーワードMAPキナーゼ / フォスファターゼ / 微小管 / ねじれ / アラビドプシス / 細胞伸張
研究概要

これまでに微小管重合阻害剤プロピザミドに対して高感受性を示すアラビドプシス突然変異株propyzamide hypersensiteive 1-1 (phs1-1)を単離し、PHS1がmitogen acitivated protein kinase (MAPK) phosphataseに分類されるタンパク質をコードすることが明らかになっている。また、phs1-1ではPHS1 phosphataseのアミノ末端部分のMAPS相互作用領域の保存されたアミノ酸が置換されており、dominant negativeに機能する変異である。
以前の研究ではPHS1遺伝子内のT-DNA挿入変異株では、ホモ体が得られず、ヘテロ体を自殖させた後代で約4分の1が胚性致死となることから、PHS1は植物体の生育に必須であると結論した。今回、新たに2つのT-DNA挿入株を解析したところ、これらの株ではPHS1タンパク質は蓄積していないにもかかわらず、ホモ植物体は野生型と同様に生育し、形態も全く変化がなかった。さらに、phs1-1のサプレッサー変異株を多数単離したところ、その内の7系統がPHS1遺伝子内の機能喪失型変異であった。これらの結果より、当初PHS1ヌル変異をホモでもつ植物は胚性致死であるとしたのは、PHS1遺伝子座近傍の別の変異が原因であり、PHS1ヌル変異のホモ個体は顕著な表現型がないことが判明した。おそらく機能が類似する他のphosphataseがPHS1活性の欠損を相補していると考えられる。
上記のサプレッサースクリーニングでは、PHS1遺伝子座とはことなる遺伝子座の変異(extragenic suppressor)も多数得られた。現在、これらのいくつかの系統について原因遺伝子を同定すべく、マッピングを行っている。
また、PHS1遺伝子の様式をPHS1ゲノム領域にGUSレポーター遺伝子を挿入した形質転換植物体を用いて解析したところ、PHS1はすべての細胞に発現しているが、伸長が盛んな領域で強い発現がみられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A semidominant mutation in an Arabidopsis mitogen-activated protein kinase phosphatase-like gene compromises cortical microtubule organization2004

    • 著者名/発表者名
      K.Naoi
    • 雑誌名

      Plant Cell 16

      ページ: 1841-1853

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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