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2004 年度 実績報告書

脳下垂体ホルモンの起原と進化:無顎類ホルモン遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 15370029
研究機関北里大学

研究代表者

川内 浩司  北里大学, 水産学部, 教授 (70050523)

研究分担者 高橋 明義  北里大学, 水産学部, 助教授 (10183849)
森山 俊介  北里大学, 水産学部, 助教授 (50222352)
キーワードヤツメウナギ / メラニン凝集ホルモン / 生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン / 生殖腺刺激ホルモン / プロラクチン放出ホルモン / 成長ホルモン / アワビ成長ホルモン様因子 / 遺伝子クローニング
研究概要

1.ウミヤツメ脳下垂体cDNAライブラリーからプロラクチン放出ホルモン(PrRP)ホモログをコードするクローンを得た。このcDNAは1399塩基からなり142アミノ酸残基をコードする。このmRNAは脳と脳下垂体で発現し、発現レベルは脳の方が高かった。一方、脳からは2種類のPrRPホモログ(AとB)を単離した。AとBは、それぞれ、25と20アミノ酸残基からなり、Bは上記演繹アミノ酸配列の48-67位に相当した。しかし、Aに相当する配列は含まれていないので、別の遺伝子に由来すると考えられる。
2.3科8種のヤツメウナギから生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)-III cDNAをクローニングした。これらはアミノ酸配列により3グループに分類された。その内容は従来の系統分類に符合した。
3.産卵のために遡上したウミヤツメ(各7尾)に5、50,100ng/g体重のGnRH-IIIを24時間間隔で2回注射し、脳下垂体のβ-アクチンmRNAを対照として生殖腺刺激ホルモンβと成長ホルモンmRNAレベルをPCRで定量した。両ホルモンのmRNAの発現がGnRH-IIIにより促進されることを証明した。
4.メラニン凝集ホルモン(MCH)は我々がサケで発見した視床下部ホルモンである。哺乳類では摂食を促進することから、注目を集めている。魚類でも哺乳類と同様の作用を有することを証明した。
5.ヤツメウナギの成長ホルモン(GH)とその遺伝子の同定と分子系統樹の作成、インスリン様成長因子を介する成長促進作用の証明により、GHは無脊椎動物に起源すると考察した。そこで、サケGHをエゾアワビに投与し、その成長が促進されることを確認した。GHホモログcDNA断片をアワビの組織からクローニングした。得られたcDNA断片は魚類GH cDNAに対して高い相同性を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Identification of a fourth family of GnRH in lamprey : a new phylogenetic perspective of the GnRH family2004

    • 著者名/発表者名
      Silver, M.R., Kawauchi, H., Nozaki, M., Sower, S.A.
    • 雑誌名

      General and Comparative Endocrinology 139・1

      ページ: 85-94

  • [雑誌論文] Melanin-concentrating signaling systems in fish.2004

    • 著者名/発表者名
      Kawauchi, H., Baker, B.I.
    • 雑誌名

      Peptides 25・11

      ページ: 1577-1584

  • [雑誌論文] Somatic growth acceleration of juvenile abalone, Haliotis discus hannai, by immersion in and intramuscular injection of recombinant salmon growth hormone2004

    • 著者名/発表者名
      Moriyama, S., Kawauchi, H.
    • 雑誌名

      Aquaculture 25・1

      ページ: 469-479

  • [雑誌論文] Possible involvement of melanin-concentrating hormone in food intake in a teleost fish, barfin flounder2004

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, A., Tsuchiya, K., Yamanome, T., Amano, M., Yasuda, A., Yamamori, K., Kawauchi, H
    • 雑誌名

      Peptides 25・11

      ページ: 1623-1632

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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