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2004 年度 実績報告書

生命機能と病気に関わる蛋白質分子の大きな構造変化の分子論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15370047
研究機関鳥取大学

研究代表者

河田 康志  国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (40177697)

研究分担者 溝端 知宏  国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助教授 (50263489)
本郷 邦広  国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助手 (80335504)
キーワード蛋白質の構造安定性 / コンフォメーション変化 / アミロイド線維形成 / 分子シャペロン / シャペロニンGroES / αシヌクレイン
研究概要

以下の2つの研究項目を行った。
1.オリゴマー蛋白質の構造とその安定性に関する研究
耐熱性菌体からアスパルターゼとホモロジーの高い遺伝子産物をクローニングし,その蛋白質の性質を生化学的,生物物理化学的に調べた。これまで見つかっている大腸菌由来とBacillus属由来のアスパルターゼと同様な構造をしているが,その構造安定性はかなり高いことが分かった。しかし,アスパルターゼ活性は様々な条件下でも認められなかった。そこで,すでにクローニングされているBacillus属のアスパルターゼ酵素とのサブユニットハイブリッド作成を試みた結果,活性分画が初めて確認された。一方,7量体蛋白質であるコシャペロニンHsp10類の蛋白質の構造安定性についても生物物理化学的に詳細に調べた。その結果,塩酸グアニジン変性により,一旦単量体に解離し,その後完全に変性するという共通した機構であることが判明した。また,7量体のオリゴマー構造の安定性には,サブユニット間のN末とC末のβストランドが重要であることも明らかにした。
2.タンパク質のアミロイド線維形成に関する研究
病気とは無関係であるオリゴマー蛋白質GroESが典型的なアミロイド線維を形成することを我々は発見しているが,このGroESアミロイド線維をシード核としてApoAIIアミロイド線維を形成しやすいマウスに投与した結果,そのマウスもアミロイドーシス病を引き起こすことを明らかにした。この実験結果は,アミロイドーシス病は様々なアミロイド線維核によって伝播することを示唆しており,今後の生命現象の解明に向けて大きく寄与するものと考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Stopped-flow fluorescence analysis of the conformational changes in the GroEL apical domain : Relationships between movements in the apical domain and the quaternary structure of GroEL2004

    • 著者名/発表者名
      M.Taniguchi et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 16368-16376

  • [雑誌論文] Induction of AApoAII amyloidosis by various heterogenous amyloid fibrils2004

    • 著者名/発表者名
      X.Fu et al.
    • 雑誌名

      FEBS Letters 563

      ページ: 179-184

  • [雑誌論文] Structural Stability of Oligomeric Chaperonin 10 : the Role of Two β-Strands at the N and C Termini in Structural Stabilization2004

    • 著者名/発表者名
      I.Sakane et al.
    • 雑誌名

      J.Mol.Biol. 344・4

      ページ: 1123-1133

  • [雑誌論文] シャペロニンGroELの作用機構2004

    • 著者名/発表者名
      河田康志 ら
    • 雑誌名

      蛋白質 核酸 酵素 49

      ページ: 847-852

  • [図書] タンパク質工学(加藤昭夫編集)2004

    • 著者名/発表者名
      河田康志
    • 総ページ数
      43-86/305
    • 出版者
      医学出版

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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