研究課題/領域番号 |
15370066
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
神山 勉 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30170210)
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研究分担者 |
足立 伸一 名古屋大学, 高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所, 助教授 (60260220)
井原 邦夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90223297)
村上 緑 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20324387)
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キーワード | バクテリオロドプシン / アーキロドプシン / X線結晶構造解析 / 膜蛋白質の結晶化 / 脂質-蛋白質間相互作用 / 反応中間体 / 生体膜 / シンクロトロン放射光 |
研究概要 |
バクテリオロドプシンは高度好塩菌の細胞膜に見出された蛋白質で、光エネルギーを利用してプロトンの能動輸送を行う。7本の膜貫通ヘリックスからなり、発色団としてレチナールを含む。この蛋白質は生物物理学的手法を用いて活発に研究されてきており、構造・機能解析の最も進んだ生体イオンポンプとしても知られる。しかし、プロトン輸送の作動原理の解明には反応中間体の構造解析が不可欠であり、その立体構造を高分機能で求めることが待ち望まれていた。我々は、これまでに、膜融合を利用して膜蛋白質を結晶化することを試み、脂質分子を含んだバクテリオロドプシンの三次元結晶を作成する技術の開発を行ってきた。また、低温X線回折測定法を適用してX線損傷の影響の軽減を図り、水分子を識別できる程度の分解能(2.3オングストローム)の構造解析を実現した。本年度においては、バクテリオロドプシンのL反応中間体の構造解析を行い、2.4オングストローム分解能の構造モデルを構築した。また、バクテリオロドプシン類似蛋白質であるアーキロドプシン-2についても結晶化に成功し、2.7オングストロームの分解能で構造造決定を行った。イカ・ロドプシンについても、結晶化に成功し、低分解能ながらもX銭回折データを収集した。
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