研究課題/領域番号 |
15370102
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
甲田 勝康 関西医科大学, 医学部, 講師 (60273182)
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研究分担者 |
河野 比良夫 関西医科大学, 医学部, 講師 (30148522)
中村 晴信 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10322140)
奥田 豊子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90047308)
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キーワード | 機能馴化 / エネルギー代謝 / 呼吸商 / 摂取エネルギー制限 / 健康指導 |
研究概要 |
短期的な摂取エネルギー制限がヒトのエネルギー代謝および他の生理機能の状態にどのような影響を及ぼすかについて、平成15年度に引き続き、関西医科大学疫学倫理委員会の承認に基づいて、データ収集を重ねた。 大阪府内の某企業では、軽度肥満者や軽度高脂血症者または健常者を対象に、6日間の食事・運動指導コースを行っている。本健康センターに入所した者のうち文書で同意が得られた者を対象とし、対象者を無作為に中等度エネルギー制限群および軽度エネルギー制限群の二群に分けた。摂取エネルギー以外の健康指導は両群とも同じとした。両群共に、6日間の食事・運動指導コースにより体重・Body mass indexの低下が観察された。ポータブルガスモニターを用いて測定した呼吸商も、両群ともにコース期間中に低下し、エネルギー源が炭水化物から脂質に移行していることが確認された。基礎代謝量もコース終了時点において両群ともにコース期間中に減少した。さらにこの減少量は中等度制限群において軽度制限群より統計学的に有意に多かった。ヒトのエネルギー代謝が短期的な食事制限によって影響を受けることが強く示唆された。以上の内容は国際生理人類学会で発表した。また、消費エネルギーと関連すると考えられる組織の酸化的ストレスについても尿中8-OHdG排泄量を測定し検討したが、消費エネルギーと酸化的ストレスとの関係は確認できなかった。 さらに、食事制限中の神経内分泌系・その他の生理機能の状態について動物実験を行い、食事制限に対する適応能力について再検証した。その結果の一部は日本生理人類学会英文誌に印刷中である。
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