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2003 年度 実績報告書

ポストゲノム時代におけるイネの逆遺伝学

研究課題

研究課題/領域番号 15380008
研究種目

基盤研究(B)

研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

寺田 理枝  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30137799)

研究分担者 飯田 滋  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
栂根 一夫  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50343744)
キーワード遺伝子ターゲティング / イネ / アルコール脱水素酵素遺伝子 / ポジティブ・ネガティブ選抜法 / Adh1 / Adh2 / 相同組換え / Waxy
研究概要

遺伝子ターゲティング法は標的とする遺伝子を正確に改変または破壊(ノックアウト)する技術で、遺伝子の機能を解析する手法として優れている。我々は、単子葉のモデルとして全ゲノム情報や完全長のcDNAなどの情報が急速に蓄積している主要穀物のイネで、相同組換えを介したターゲティング法を、コメの澱粉を合成するWaxyを標的遺伝子とし、再現性のある実験系として確立することに開発に世界で初めて成功した。我々のターゲティング法は強力なポジティブ・ネガティブ選抜法を基本としているので、イネ遺伝子の改変に向けた汎用化ができると考えられた。Waxy以外の第2のモデルとして冠水ストレスに関わるアルコール脱水素酵素遺伝子(Alcohol dehydrogenase)のターゲティング改変を進めた。イネのAdh1とAdh2は第11番染色体上に約32kbを隔ててタンデムに存在し、それぞれ約40kDaのタンパクをコードし、ホモダイマーあるいはヘテロダイマーで組織特異的に発現している。両遺伝子のエクソンコード領域の相同性は極めて高いが、イントロンとプロモーターの塩基配列は異なり、両遺伝子座周辺にはいくつかのレトロトランスポゾンが存在しているので、Adh1とAdh2の相同組換えによるターゲティングの効率に何らかの影響を及ぼす可能性も考えられる。今年度はWaxyターゲティングと同様のポジティブ・ネガティブ選抜マーカーを持つ基本ベクターにAdh1とAdh2のそれぞれの相同領域を約6kbづつ導入し、翻訳開始点(ATG)上流の第1エクソンにHm^r(Hygromycin耐性)遺伝子と転写終止領域を挿入したターゲティングベクターを構築し、さらに強力なポジティブ・ネガティブ選抜によるターゲティングを行った。その結果PCR解析で相同組換えが生じたと推定される複数のカルスをAdh1とAdh2の両ターゲティングで得た。再生系統を作出し、さらに詳しい解析を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Iida S, Terada R: "A tale of two integrations, transgene and T-DNA : gene targeting by homologous recombination in rice."Current Opinion in Biotechnology. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Terada R, Asao H, Iida S: "A large-scale Agrobacterium-mediated transformation procedure with a strong positive-negative selection for gene targeting in rice (Oryza sativa L.)."Plant Cell Reports. (in press). (2004)

  • [文献書誌] 寺田理枝, 飯田 滋: "バイオベンチャー:相同組換えによるノックアウト・イネ"羊土社. 2 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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