研究概要 |
国内外でのコムギの生育に及ぼす土壌硬盤層の影響を解決するために,本年度は下記の4項目の研究を行った. 1.国内外の遺伝源源についての根貫入力の評価 供試材料:道内育成品種とその交配母本(64),道外の国内品種(40),北米改良品種(3),エチオピア在来品種(3),計110品種・系統.栽培方法:根貫入力検定用ポットで5月上旬と9月上旬の2時期に各品種4ポットを網室内で栽培した.調査方法:播種後8週間目に地上部を採取・測定後,ロウーワセリン混合層を貫通した種子根と冠根の数と形態および乾物重を測定した. 2.QTL解析用の交配分離系統群についての根貫入力の評価 供試材料:ICARDAの海外共同研究者の作成した交配分離系統群(2組合せ,各120系統).栽培および調査方法:1と同一の方法で行った. 3.QTL解析についての打ち合わせ 12月中旬に岩間と渡部がシリアに赴き,分子遺伝データと根貫入力データの共同利用について,ICARDAの海外共同研究者と合意文書を作った.同時に,シリアで土壌硬盤層が問題になっている地域の圃場や栽培の状況を視察した. 4.次年度以降の供試材料の増殖 次年度以降に供試する国内外の遺伝資源について,道内品種は北大で,道外品種は岐阜大で,それぞれ圃場に栽培して種子を増殖した.
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