• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

ビワ果実の無種子化に関する内生植物ホルモン学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15380021
研究機関千葉大学

研究代表者

松井 弘之  千葉大学, 園芸学部, 教授 (90081546)

研究分担者 大川 克哉  千葉大学, 園芸学部, 助手 (00312934)
キーワードビワ / 倍数体 / 形態 / アミプロフォスメチル / コルヒチン / 無種子果実 / GA_3 / CPPU
研究概要

三倍体ビワを利用した無種子果生産用品種育成のための育種素材となる四倍体ビワの作出を、アミプロフォスメチル(APM)およびコルヒチンを用いて試みた。1)‘楠'の実生の新梢長が3〜10cmに達した先端部に対する0.005%-APMの14日間浸漬処理および0.2%コルヒチンの14日間浸漬処理と2%コルヒチンの4日間浸漬処理、2)‘富房'成木の発芽・伸長期の新梢先端部に対する0.005%-APMの14日間浸漬処理、3)‘楠'の実生の幼根(長さ3〜4cm)に対する0.005%-APMの14日間浸漬処理、4)2週間MS培地で馴化培養した‘楠'成木の新梢茎頂組織を0.005%-APMを含むMS培地に移植し、7日間培養した結果、各処理区から四倍体が1個体づつ得られた。結局、AMP処理により4個体、コルヒチン処理により2個体、計6個体の四倍体を獲得した。
次に、得られた四倍体と二倍体との交雑から三倍体獲得を試みた。四倍体と二倍体の交雑による結実率は約60%で、さらに三倍体の発現率は94〜100%と高く、正逆交雑間での差異は認められなかった。なお、倍数性は、酵素解離を用いた押しつぶし法およびフローサイトメータで確認した。この結果、多くの三倍体ビワが獲得された。倍数性による生理・形態的違いを比較した結果、三倍体は、気孔長径、気孔密度、がく直径、花粉直径で、四倍体では、葉身幅、葉厚、気孔長径、気孔短径、気孔密度、がく直径、花粉直径、花弁長、花弁幅が二倍体よりも優っていた。また、花房着生率は倍数性に関係なく、いずれも70%以上を示したが、花粉の発芽率は二倍体と四倍体は約95%と高かったが、三倍体では約8%と極めて低かった。このため三倍体の結実率は0.13%でほとんど着果しなかった。しかし、200ppm-GA_3と20ppm-CPPUの混用処理を2回行うことにより、二倍体以上の大きな無種子果実が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Induction of parthenocarpic fruit growth with endogenous Gibberellins of loquat.2004

    • 著者名/発表者名
      Sadamatsu M., K.Ohkawa, H.Ohara, H.Matsui
    • 雑誌名

      Acta Horticulturae 653

      ページ: 67-70

  • [雑誌論文] アミプロフォスメチルおよびコルヒチンによるビワ四倍体の作出2004

    • 著者名/発表者名
      八幡茂木, 佐藤三郎, 小原 均, 松井弘之
    • 雑誌名

      園芸学研究 3巻4号

      ページ: 339-344

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi