研究課題/領域番号 |
15380048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
有馬 泰紘 東京農工大学, 農学部, 教授 (90011973)
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研究分担者 |
横山 正 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70313286)
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キーワード | supernodulation / 根粒形成制御機構 / ダイズ / 師管液 / Williams82 / NOD1-3 / ヒスチジン / 接ぎ木 |
研究概要 |
次の2項目について調査した。 1.葉部から根部に輸送される根粒形成制御物質の探索 ダイズ品種Williamsとそのsupernodulation突然変異系統NOD1-3の第1本葉を用いて作成したダイズ発根個葉をバイオアッセイ用小植物体として用い、その葉身に、Williams82とNOD1-3の葉抽出物を連続導入し、導入物質の根粒形成制御活性を評価した。その結果、(1)Williams82の葉抽出物中にNOD1-3小植物体のsupernodulationを抑制する物質が含まれていること、(2)NOD1-3の葉抽出物にはWilliams82小植物体にsupernodulationを誘起する物質は含まれていないこと、(3)Williams82葉抽出物中のsupernodulation抑制物質は根粒菌の感染抑制ではなく、根粒原基の発達抑制を引き起こす物質であること、等が示唆された。 水耕栽培したWilliams82とNOD1-3から得た師管液溶質をHPLCで分析した結果、スクロースと師管液中の主要遊離アミノ酸であるヒスチジンの濃度が、Williams82で1.8倍程度高かった。しかし、より顕著な濃度差を示す物質は検出されなかった。 2.根粒形成制御物質のダイズ根標的遺伝子の探索 NOD1-3実生植物を台木としWilliams82実生植物を穂木として接ぎ木をすると、接ぎ木植物はsupernodulation形質を示さない。この現象は、Williams82実生植物の代わりに本邦ダイズ栽培品種7品種の実生植物を接ぎ穂とした場合も同様に認められることを確認した。そこで、NOD1-3実生植物またはWilliams82実生植物を穂木とし、NOD1-3実生植物を台木として2種類の接ぎ木植物を作成し、その根部からRNAを抽出して、subtraction法による探索の準備を進めた。
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