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2003 年度 実績報告書

嫌気性細菌の細胞表層に存在する二次細胞壁の構造とSLHドメインとの相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 15380060
研究機関三重大学

研究代表者

粟冠 和郎  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (20154031)

研究分担者 木村 哲哉  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (00281080)
大宮 邦雄  三重大学, 生物資源学部, 教授 (60023488)
キーワード嫌気性細菌 / 細胞表層タンパク質 / 2次細胞壁 / SLHドメイン / 細胞壁 / キシラナーゼ / モジュラー酵素 / クロストリジウム
研究概要

1.二次細胞壁の単離と構造解析 はじめに、Clostridium stercorariumを用いて、細菌細胞壁および二次細胞壁の単離方法について検討した結果、以下の方法で二次細胞壁を回収できることを見いだした。C.stercorariumをセロビオースを炭素源とするGS培地を用いて嫌気条件下で培養し、細胞を遠心分離により回収した。細胞をTris-HCl緩衝液に懸濁した後、超音波処理により細胞を破砕し、未破壊細胞を低速の遠心分離により除いた。高速遠心により細胞膜-細胞壁画分を回収した後、Tris-HCl緩衝液に懸濁し、終濃度1%になるようにSDSを加え、100℃で30分間保温することにより、細胞膜を可溶化・除去した。細胞壁画分を遠心分離により回収し、水で6回洗浄し、これを細胞壁画分とした。得られた細胞壁画分を48%のフッ化水素酸溶液で処理(4℃、120時間)することにより、二次細胞壁を可溶化した。遠心により、沈殿と上清に分け、上清に5倍容の冷エタノールを加え、-20℃に18時間保温した後、遠心により二次細胞壁を沈殿させた。これをエタノールで洗浄した後、水に溶解し、これを二次細胞壁多糖とした。沈殿画分はフッ化水素酸溶液と水で洗浄し、ペプチドグリンカン画分とした。
2.Clostridium paraputrificum由来の細胞表層蛋白質遺伝子のクローニングを試みているところである。
3.SLHドメインの発現とペプチドグリカンとの結合 C.stercorarium XynC、Clostridium josui XynA、Clostridium thermocellum XynXおよび中のSLHをコードする領域をPCRにより増幅し、発現ベクターに連結した。また、C.stercorarium XynCについては、触媒ドメインと糖質結合モジュールを含んだ形でも発現させた。このタンパク質を用いて、上記の細胞壁画分およびペプチド画分との親和性を測定したところ、前者に対しては親和性を示したが、後者に対しては親和性を示さず、SLHドメインが二次細胞壁に親和性を持つことを確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] R.Araki, T.Kimura, K.Sakka, K.Ohmiya 他: "Essential role of the family-22 carbohydrate-binding modules for β-1,3-1,4-glucanase activity of Clostridium stercorarium Xyun10B"FEBS Lett.. 561. 155-158 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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