研究課題
1.動物実験:食品成分と脳内神経伝達物質代謝変動機構の解析、及び放出制御(横越)食品成分として、緑茶成分テアニン、ブナハリタケ、GABA、柑橘精油成分を用いた。(1)テアニンがドーパミン作動性ニューロンに作用し、ドーパミン放出を促進する機構を解析した。その結果、グリシンレセプターを介する作用であることを明らかにし、詳細を検討した。(2)ブナハリタケ抽出物の脳内カテコールアミン代謝に及ぼす影響を調べた。抽出物のみならず、ブナハリタケの香り成分にも脳内ドーパミン放出促進作用のあることを明らかにした。現在、生理活性物質の同定を試みている。(3)GABA(γ-アミノ酪酸)投与による体内動態と脳内神経伝達物質の解析を行った。脳内のカテコールアミンの代謝には影響を及ぼし、成長ホルモンの分泌を亢進することを見出した。そこで、体内タンパク質合成に及ぼす影響を放射性アミノ酸を用いて調べたところ、合成促進が明らかになった。(4)柑橘精油成分の体内代謝と脳内神経伝達物質の変動を測定した。その結果、リモネンなどがドーパミン放出を促進することが明らかになり、その機構を解析した。2.ボランティア実験:ヒトにおける食品成分を摂取したときの情動の解析(横越、新保)感覚をある程度遮断できる設備の整った部屋に被験者を楽な状態で座らせ、食品成分の摂取前後約60分間の脳波を多用途脳波計を用いてレコーダーに記録し、コンピューター解析をした。また、被験者の心理・精神状態を解析するために、POMSによるアンケート分析を行った。また、ストレス負荷時の生体応答に対し、食品成分がどの程度関わっているかを検討した。その結果、用いた幾つかの食材により、情動への影響が観察された。ストレス負荷として、クレペリンテストや暗算、また、高所に対する不安感を用いた。
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