研究課題/領域番号 |
15380102
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 容三 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (00166745)
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研究分担者 |
大浦 由美 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 講師 (80252279)
近藤 稔 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (80153732)
石川 知明 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30303754)
山本 進一 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 理事(研究職) (60191409)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | サウンドスケープ / レクリエーション利用 / セラピー効果 / 葉音の音響特性 / 心理・生理的反応 / 樹種構成 / 遊歩道の配置 / 土地利用多様性指数 |
研究概要 |
国有林の森林レクリエーション利用の実態を調査し、国民が森林のサウンドスケープに求めるニーズを明らかにした。また、地形と道路からの距離による森林の手入れの実態を分析し、森林のサウンドスケープを形成する背景となる森林の植生状態を明らかにした。 森林浴に関して、歩行速度の変化による運動効果とセラピー効果に関する比較実験を行い、歩行速度に対応した森林浴効果を解明した。ツリークライミングによる広葉樹の樹冠内環境における心理的効果に関する実験を行い、樹冠内が心理的なマイナス要因を軽減することを明らかにした。また、人工物タワーと広葉樹を比較したツリークライミング実験を行い、広葉樹がタワーよりも心理・生理的に良い効果をもたらすことを明らかにした。 針葉樹、落葉広葉樹、常緑広葉樹について風による樹種別の葉音を収集し、周波数分析による音響特性の解明を行った。これらの葉音の暴露実験を行い、心理・生理的反応を計測した。その結果、広葉樹の葉音は心理的に良い印象を与え、生理的には脳活動が鎮静化することが明らかになり、針葉樹の葉音は心理的にマイナスの印象であり、生理的には中枢神経系、自律神経系ともに変化が見られなかった。 森林と遊歩道のサウンドスケープを評価するために土地利用多様性指数を基にした新たな指標の開発を行った。この指数に用いる音の重みは、葉音の音響スペクトルの回帰式の傾きを標準化して用いた。三重大学平倉演習林と岐阜森林管理署胡桃島国有林を対象地として森林の樹種構成をGIS上で区分し、森林内の遊歩道の配置について土地利用多様性指数によるサウンドスケープ評価を行った。その結果、広葉樹の多い森林あるいは遊歩道がサウンドスケープ面で良い評価が得られた。
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