研究課題/領域番号 |
15380105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
徳地 直子 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 助教授 (60237071)
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研究分担者 |
大手 信人 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (10233199)
廣部 宗 岡山大学, 大学院環境学研究科, 助教授 (20363575)
舘野 隆之輔 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (60390712)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | 森林土壌 / 炭素 / 窒素 / 同位体 |
研究概要 |
安定同位体分析から本調査地では土壌中の炭素・窒素動態には分解が影響し、特に表層(〜30cm)付近ではその影響が強いことが示唆された。しかし、土壌下層においては分解よりも上層からの溶存態有機物の移動集積が影響していることが考えられた。また、高δ^<13>C値を持つ有機物が長期間存在し土壌中での炭素動態に影響していることが考えられた。放射性炭素同位体分析からは、表層付近での若い有機物が除かれ、土壌中での可動成分(DOC)は長期間蓄積している成分ではなく新規に供給された有機物を起源としていることが示唆された。 森林の成立に伴う土壌有機物の変化からは、土壌有機物層のうち、森林の成立に伴ってA_0層の有機物は蓄積していくが、土壌中の蓄積量総量には大きな変化はないことがわかった。さらに、森林の成立に伴うA_0層を含んだ有機物蓄積の変化も森林が成立してからほぼ40年で安定することがわかった。森林が成立してほぼ40年経過した土壌有機物蓄積量は、気候条件の等しい天然生林分の蓄積量とほぼ等しかった。第1章の地上部蓄積において、40年生以降の蓄積量の増分が小さかったことから、森林が成立してほぼ40年を経ると、A_0層を含めた森林生態系の地上部および土壌炭素の蓄積量はおそらく天然生林と同様のほぼ潜在的な炭素蓄積量に相当すると考えられた。
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