研究概要 |
平成15年度の研究実績の概要 1.自生植物のデータベースの作成 琉球植物誌(1975),琉球植物目録(1994),維管束植物集覧(1997)の既往の文献により,森林植物を中心としたすべての自生植物の主要島嶼(沖縄島,宮古島,石垣島,西表島)のデータベースを作成した。 主要島嶼に分布する自生植物の共通種では,沖縄島1,252種,宮古島499種,石垣島927種,西表島692種で沖縄島が最も多かった。宮古島は最も少ないが,宮古島は大部分が隆起サンゴ礁の石灰岩で覆われ,平坦な島である。そのため,同島の森林植物は沖縄島,石垣島,西表島に比べて山地性植物が少ないことが特徴と言えよう。 2.特定植物群落のデータベースの作成 主に沖縄県(1978)と環境省(1988)の報告書に基づき,沖縄県の島嶼地理を沖縄群島大東群島,宮古群島,八重山群島,尖閣諸島の5群島に区分し,特定植物群落及び未指定の植物群落,さらに御嶽林の植生について,群島別-島別にそれぞれの位置,件名,選定基準,群落名,主要構成種のデータベースを作成した。特定植物群落数は総計146件であった。各群島の島数・特定植物群落数は,沖縄群島が19・84,大東群島2・8,宮古群島が5・19,八重山群島が9・48,尖閣諸島が3・6であった。特定植物群落101件の追跡調査のデータベースを作成した。
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