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2004 年度 実績報告書

高耐力木造住宅におけるアンカーボルト接合部のせん断耐力評価

研究課題

研究課題/領域番号 15380115
研究機関北海道大学

研究代表者

平井 卓郎  北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20173205)

研究分担者 辻野 哲司  岩手大学, 教育学部, 教授 (20003965)
小泉 章夫  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40183040)
キーワードアンカーボルト接合 / 弾性床上の梁理論 / 破壊面圧変位 / 段階的線形解析 / 複数アンカーボルト / 有効せん断耐力 / モンテカルロシミュレーション
研究概要

1 弾性床上の梁理論による、アンカーボルト接合部の変形耐力解析
15年度の実験では、1種類の土台厚についてのみアンカーボルト接合部のせん断耐力試験を行った。そこで16年度は、アンカーボルト接合部の変形耐力性能に及ぼす土台厚(ボルト径長比=土台厚/ボルト径)の影響を評価するため、軸力影響を考慮した弾性床上の梁理論と破壊面圧変位(FBD)仮定に基づく段階的線形解析を実施した。解析に必要な基礎定数のうちボルト面圧定数は、試験体の非破壊部分を用いたボルト面圧試験および構造用針葉樹材を対象とした既往の実験式から求めた。また、座金のめり込み抵抗は同様の試験体を用いためり込み試験から求めた。この解析は、15年度の実験結果を考慮し、木材の繊維方向に加力される場合のみについて実施した。解析結果を実験結果と比較して解析方法の妥当性を検証した後、在来軸組構法、枠組壁工法などで用いられる各種の土台厚を想定し、ボルト1本あたりの荷重-すべり曲線を求めた。
2 モンテカルロ・シミュレーションによる複数アンカーボルトの有効せん断耐力推定
上記の数値解析によって得られた荷重-すべり曲線を用い、15年度と同様な手法で複数アンカーボルトの有効せん断耐力に関するモンテカルロ・シミュレーションを行い、土台厚(ボルト径長比)、先孔径による有効耐力の違いを比較した。その結果、土台が薄く(ボルトの径長比が小さく)なり、各アンカーボルトの最大耐力時変位が小さくなると、15年度に実験結果に基づいて求めた有効耐力に比べ、複数アンカーボルトの有効せん断耐力が顕著に低下することが分かった。このことから、薄い土台を使用する場合や、土台圧に対して径の太いアンカーボルトを使用する場合は、繊維方向加力であっても、有効耐力低下に対する構造計算上の考慮が不可欠になることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 木造土台-基礎アンカーボルト接合部のせん断耐力(第1報)在来軸組構法におけるアンカーボルト接合部の1面せん断試験2005

    • 著者名/発表者名
      名村佳代子, 矢永国良, 佐々木義久, 小泉章夫, 平井卓郎
    • 雑誌名

      木材学会誌 51(2)(印刷中)

  • [雑誌論文] Design Lateral Resistance of Rows of Anchor-Bolt Joints2004

    • 著者名/発表者名
      T.HIRAI, K.NAMURA, K.YANAGA, Y.SASAKI, A.KOIZUMI
    • 雑誌名

      Proc.World Conference on Timber Engineering 2004 Vol.3

      ページ: 251-254

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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