研究課題/領域番号 |
15380121
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堤 祐司 九州大学, 農学研究院, 助教授 (30236921)
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研究分担者 |
森元 聡 九州大学, 薬学研究院, 助教授 (60191045)
重松 幹二 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (00242743)
清水 邦義 九州大学, 農学研究院, 助手 (20346836)
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キーワード | ペルオキシダーゼ / リグニン / ストレス応答 / 細胞壁 / ゲノム / プロテオーム / トランスクリトーム |
研究概要 |
植物ペルオキシダーゼは巨大な遺伝子ファミリーを形成しているが、各ペルオキシダーゼアイソザイムの生理的機能はほとんど明らかとなっていない。そこで本研究では、モデル樹木であるポプラを用いてペルオキシダーゼ遺伝子の網羅的取得と発現解析を行い、リグニン生合成およびストレス応答にかかわるペルオキシダーゼの機能を解明することを目的とした。 まず、ポプラゲノムプロジェクトの全ゲノム塩基配列からペルオキシダーゼ遺伝子の解析を行い、現在までに83個の遺伝子を発見するとともに、独立した31個のペルオキシダーゼ遺伝子の単離とリアルタイムPCRによる定量的転写解析を行った。その結果、PO34、PO52、PO55、PO95、PO12、PO70、PO84、PO107の転写量は特に大きく、PO107は葉柄に高い部位特異性が確認された。また、PO34、PO44、PO55、PO59、PO70、PO86、PO95は高いストレス誘導性が確認され、中でもPO55はストレス処理によりその転写量が10倍に増加した。 一方、ペルオキシダーゼのタンパク質レベルでの調節と生理機能に関する知見を得るため、定常状態のポプラ各組織に発現しているペルオキシダーゼの同定を2次元電気泳動とMALDI-TOF-MSで行った。分化中木部のみで確認されたペルオキシダーゼアイソザイムは2つあり、そのうちの1つはPO35であると同定した。PO35の転写解析を行った結果、ストレス誘導性は観察されず恒常的に発現していたことからリグニン生合成への関与が示唆された。タンパクレベルにおいて内皮や葉で高い発現が確認されたPO34やPO70は、転写解析においてストレス誘導性が確認されていることから、スベリン合成やまた傷害ストレスなどへの抵抗性反応に関与していると考えられた。
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