研究課題
基盤研究(B)
1.魚類TNF様遺伝子の構造および発現解析アユより1種類、ニジマス及びゼブラフィッシュより2種類のTNFα遺伝子を単離し、哺乳類TNFαと同様な構造および発現を示すことを明らかにした。また、ドチザメよりTNFレセプターデコイ3(DcR3)遺伝子を単離し、ヒトと同様な遺伝子構造を有するがヒトの胎児期における発現動態を示すことを明らかにした。2.TNF組み換えタンパクの作製及び機能解析大腸菌を用いて低温誘導により可溶性のアユ組換えTNFの作製に成功し、精製アユTNFは頭腎白血球の活性酸素産生を誘導することが判った。3.感染・発病に伴うTNFの発現解析ニジマスやアユにおいてLPSの投与によりTNFの発現が誘導されること、アイソタイプ間で発現に差が認められ、2種類のTNFが感染防御において異なった役割を担うことが示唆された。ニジマスTNF1及びTNF2のプロモーター下流にGFP遺伝子を組み込んだトランスジェニック(TG)ニジマスを10系統以上確立した。これらのTGニジマスの腎臓白血球を用いて病原体に対する包囲化試験を行ったところ、TNF産生細胞が包囲化に関与していることが示唆された。4.個体発生に伴うTNF mRNAの発現解析ゼブラフィッシュ胚におけるTNF1及びTNF2の発現動態を調べた結果、2種類のTNFとも胚発生の初期に母性由来のRNAとして認められた。IL-1β、IFNγなどの他のサイトカインと同様に発生の進行に伴って脳、神経系で弱い発現が認められたが、MIFを除いて明瞭な局所発現は認められなかった。また、アユについて発育段階毎のTNF mRNAの発現を解析したところ、発生に伴いTNFの誘導が起こり孵化時には低下する一過性の発現が認められた。以上のことから、魚類のTNFは発生の初期において形態形成に関与していることが示唆された。
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