研究課題
本年度は、3年計画の2年度目である。前年度に引き続いて、アジアを中心に農業政策と統計資料の整理、PEMモデルと国際市場モデルの構築のための作業を続けた。(1)アジア各国の農業政策と統計資料の整理の成果の一部は、茅野「経済発展に伴う米消費構造の変化」(清水・小林・金田『コメ経済と国際環境』第6章)として、一般に公表した。(2)部分均衡分析による農業政策評価モデルであるPEMモデルについては、その基本構造についての共通理解のもと、各国への適用方法を探る作業を進めた。これについては日本への適用事例も交えた形で、小林「農産物貿易交渉と政策評価」(前掲書第9章)として、一般に公表した。(3)各国別の農業政策モデルを国際市場でリンクさせるためには、国際市場モデルも必要である。これについては、大賀の作成によるIFPSIMモデルを、パソコン上のVisual BASICで開発した分析システム(AGNESS)および計量モデル構築システムを使って、効率のよい推定とシミュレーションがパソコン上で簡易に実行できるように作業を進めた。この作業は、大賀を中心にFAOとも協力しながらおこない、すでにプログラムは稼働している。(4)農産物貿易モデルの基盤となる貿易理論面での研究成果もある。齋藤「農産物貿易政策の変更と経済厚生」(前掲書第13章)や、裏面に掲載した齋藤・齋藤「嗜好と比較優位」や齋藤・齋藤「自由貿易協定とWTO体制についての考察」などである。
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創価経済論集 Vol.35(予定)
農村研究 Vol.100
ページ: 92-104
創価経済論集 Vol.34
ページ: 49-60