研究課題/領域番号 |
15380158
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 沖縄国際大学 |
研究代表者 |
兪 炳強 沖縄国際大学, 商経学部, 教授 (80310069)
|
研究分担者 |
モンコンノラッキト モンコン 沖縄国際大学, 商経学部, 助教授
仙北谷 康 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (50243382)
廣瀬 牧人 沖縄国際大学, 商経学部, 教授 (20279417)
|
キーワード | 地域発展 / 環境 / 開発 / 観光資源 / 島嶼地域 / 沖縄 / プーケット島 / 済州島 |
研究概要 |
沖縄は、本土復帰以降、「沖縄振興開発計画」に伴い、社会資本の整備や観光開発など地域開発が進み、観光産業の突出した発展がみられた一方、開発に伴う赤土等の流出による沖縄の基本的観光資源要素である美しい海への汚染などの環境問題が深刻化してきた。持続的地域発展を図るには、環境調和的な地域開発戦略や地域発展方向の構築が喫緊の課題である。これは、近年、著しい経済発展を成し遂げているアジア諸国の島嶼部にも共通するものと考えている。本研究の目的は、沖縄とアジアの島嶼部地域を対象とする比較研究を通じて、アジア島嶼部の国内における地域的特性と国際島嶼間における共通性を析出し、島嶼型条件不利地域の環境調和的地域発展モデルを構築するための基礎的要件を明らかにし、地域発展方策のあり方について提言することである。 本年度の主な研究成果は、以下の通りである。 第一に、プーケット島(タイ)及び済州島(韓国)における現地調査を実施し、島嶼地域間の比較分析用データベースを構築するための社会経済・産業構造などに関するデータ・資料の収集調査を行った。 第二に、プーケット島における観光資源の評価分析を行った結果、自然的資源、とりわけ海・ビーチの魅力が圧倒的に高く評価されており、沖縄を対象とした分析結果と類似している。しかし、文化的資源に関しては、沖縄は比較的高く評価されているが、プーケット島はあまり高くなかった。また、プーケット島においては、観光産業が90年代以降急速に発展し、国内で高い地域経済発展水準を達し、最低賃金水準が首都バンコク周辺地域と同水準を確保しており、沖縄と異なる点がみられた。 第三に、環境調和的地域発展の方策の一つとして、沖縄ではエコ・ツーリズムが推進されはじめている。沖縄との比較分析を行うため、世界的にエコ・ツーリズムが最も進んでいるとみられるオーストラリアにおける関係資料やデータの収集を行った。
|