研究課題/領域番号 |
15380160
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
登尾 浩助 岩手大学, 農学部, 助教授 (60311544)
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研究分担者 |
颯田 尚哉 岩手大学, 農学部, 助教授 (20196207)
古賀 潔 岩手大学, 農学部, 教授 (70091642)
阿部 芳彦 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (00005472)
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キーワード | 温室効果ガス / 家畜ふん尿 / 黒ボク土 / チャンバー法 / コンディショナル・サンプリング法 / 亜酸化窒素ガス |
研究概要 |
乳牛のふん尿を還元しているリードカナリー牧草畑において温室効果ガス(N_2O, CO_2)のフラックスを測定した。フラックスの測定には2種類の方法を適用した。一つ目は従来から広く使われてきた密閉式チャンバー法(チャンバー法)で、二つ目は選択的サンプリング渦相関法(渦相関法)である。チャンバー法では、試験圃場の傾斜に沿って10m間隔で15地点のN2_Oガスフラックスを乳牛ふん尿散布前後の期間(2004年10月下旬)について測定した。ふん尿散布後10日目にN_2Oフラックスの最大値を記録した。その後は急速に減少したが、土壌水分量が多いときはフラックスが大きくなる傾向があった。10月下旬の平均気温は5-10℃と低いため、散布されたふん尿中のアンモニアは夏の高温期に比較して硝化された量は少なかった。従って、本測定期間中にN_2Oガスは硝化過程ではなく、脱窒過程においてより多く発生したと考えられる。このことは、土壌水分量とN_2Oフラックスの間に高い正の相関関係(r=0.90)が観察されたことからも妥当であると考えられる。次に渦相関法では、測定装置を設置する地点の周囲の半径20m程度の内側がほぼ一様の地形と植生であるところを選定した。超音波風速計によって0.1秒間隔で測定した鉛直上向き成分と鉛直下向き成分の風によって輸送される温室効果ガスを自動的に分離して採取し、上向き・下向き成分の風によって運ばれるガス濃度をそれぞれ10分ごとに光音響式ガスモニターで測定した。測定は2005年2月上旬に行った。その時期の試験圃場では積雪深が70〜80cmあり、気温は0〜-12℃程度であった。日中には雪面から大気に向けた上向きのN_2OとCO_2ガスフラックスが観測された。一方、夜間には下向きのフラックスが観測された。従って、積雪があっても家畜ふん尿還元畑から温室効果ガスが発生していることが示唆された。
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