研究課題/領域番号 |
15380161
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
水谷 正一 宇都宮大学, 農学部, 教授 (70093143)
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研究分担者 |
神宮子 寛 秋田県立大学, 短期大学部, 講師 (10299779)
後藤 章 宇都宮大学, 農学部, 教授 (80162139)
松井 宏之 宇都宮大学, 農学部, 助手 (30292577)
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キーワード | 淡水魚 / ミティゲーション / 水域 / 水路 / ウグイ / ホトケドジョウ / イバラトミヨ雄物型 / 生活史 |
研究概要 |
1.沖積平野の水田水域に生息するホトケドジョウについて、以下の知見を得た(栃木県西鬼怒川水域)。 〓農業用の小河川において、最上流部の湧水場を生息域とする個体群が存在し、その個体群は産卵期(5月、6月)に湧水場へ遡上、秋から冬にかけて小河川に降下、冬から春に小河川で越冬という生活史を有することが判明した。 〓上記の季節移動は、湧水や河川における一定の水温と強い相関があることが判明した。 2.谷津田に生息する魚類については、以下の知見を得た(栃木県小貝川上流域)。 〓谷津田に優先的に生息する5種の魚類について、産卵、仔稚魚の生息、越冬の各ステージと強い相関関係をもつ資源・環境条件を明らかにした。 〓とくにホトケドジョウについては環境傾度として水路水温が、ムマムツについては環境傾度として堰上げ施設(遡上障害物)が有意な意味を持つことが明らかとなった。 3.沖積平野の水田水域におけるニホンアカガエルについて、以下の知見を得た。 〓コンクリート水路(U字溝用水路)が移動障害となることを明らかにした。 〓コンクリート水路にフタをかけて3年間にわたり観測を続けた結果、卵塊数の著しい増加が認められ、フタがニホンアカガエルの局所的な個体群の保全に効果があること実証された。
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