研究課題/領域番号 |
15380174
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
石川 勝美 高知大学, 農学部, 教授 (20117419)
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研究分担者 |
松岡 孝尚 高知大学, 農学部, 教授 (70036739)
北野 雅治 高知大学, 農学部, 教授 (30153109)
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キーワード | 海洋深層水 / 水の構造制御 / 緩和処理 / 植物生産 / 水耕栽培 / 緩衝能 |
研究概要 |
1.根による物質吸収速度の評価 根による物質Mの吸収速度Qs(mgh^<-1>)を評価するため、任意のインタバル時間Δt(h)で循環経路(栽培ベッド、貯留タンクなど)中の培養液をサンプリングし、そのインタバル間の循環経路中における根による吸収と補給経路によって行われる補給による物質Mの収支に基づき、根による物質Mの吸収速度Qsを評価した。 2.緩和処理による培養液の液質制御法 水道水等の水質制御法として用いられる界面動電処理システムを採用し、培養液の液質制御法につき検討した。粒状セラミックスの界面動電処理システムは、充填槽にセラミックスを挿入し、下方から上方の液流を与えて、セラミックスを流動させながら原液を通過させる方式である。 3.培養液の液質制御による生育効果の検証 インキュベータ内(蛍光灯20W3本を使用、室温25℃)に恒温槽(型式:T-22L)を設置して、その中の養液栽培装置(縦53cm×横36cm×高さ19cmの容器上に定植パネル(定植孔直径2.5mm、孔間隔2.0cm×3.5cm、孔数40)を置き、送水ポンプ(流量10ι/min)で培養液を循環供給させる方式により生育比較を行った。苗は深層水希釈水で生育させたものを用い、培養液はみかど水耕1号、2号を配合して初期pHを6.0、ECを3.0dS/mに調整し、緩和処理培養液と未処理培養液(対照区)の2試験区を設けた。各培養液は1週間毎に交換した。栽培期間中の培養液粘度は緩和処理区<対照区であり、緩和処理により培養液粘度は低下し、とくに移植3週目で最大0.008mPa・sの差が生じた。ECの平均値(標準偏差)は緩和処理区で2.89(0.07)dSm^<-1>、対照区で2.94(0.12)dSm^<-1>であり、またpHは緩和処理区で6.09(0.06)、対照区で6.27(0.17)となり、何れも緩和処理区の培養液は変動が少なく、吸収量も1.2倍増となることが判明した。以上のことから、高品質植物生産にむけた深層水添加培養液の管理システムの基礎が提示できた。
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