研究課題/領域番号 |
15380203
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研究機関 | 日本獣医畜産大学 |
研究代表者 |
田中 実 日本獣医畜産大学, 応用生命科学部, 教授 (90024736)
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研究分担者 |
太田 能之 日本獣医畜産大学, 応用生命科学部, 講師 (00277667)
斎藤 徹 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 教授 (70211258)
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キーワード | プロラクチン / プロラクチン受容体 / ストレス / 脳 / 遺伝子発現 / 神経回路 |
研究概要 |
1.プロラクチンノックアウト(PRL-KO)マウスのストレス耐性能の解析 正常マウスとPRL-KOマウスの雄に水浸拘束ストレスを負荷し、胃潰瘍発症度を指標として両マウスのストレス耐性能を比較解析したところ、PRL-KOマウスは正常マウスと同等のストレス耐性能を有していた。PRL-KOマウスにプロラクチンを30日間連続皮下投与した後、投与を停止し水浸拘束ストレスを負荷すると投与しない場合より胃潰瘍発症度は1.5倍に増大した。すなわちプロラクチンに感作されたPRL-KOマウスはストレス耐性がプロラクチン依存性になることが判明した。 2.各種神経伝達物質阻害剤によるプロラクチンのストレス耐性増強作用にかかわる神経回路の解析 プロラクチンをラットの脳室内に投与しておくとストレス性胃潰瘍の発症が軽減されるが、プロラクチン投与と同時にCRHプロッカー、ノルアドレナリンブロッカーを投与するとプロラクチンの胃潰瘍軽減作用は消失した。このことよりプロラクチンのストレス耐性増強作用はCRHとノルアドレナリンの作用を介していることが判明した。 3.プロラクチン受容体遺伝子の脳内発現部位および発現量のモニター用トランスジェニックマウスの作成 ラットプロラクチン受容体遺伝子の脳特異的調節領域をオワンクラゲ発光蛋白質遺伝子(GFP)に連結したDNAをマウス受精卵に導入し、トランスジェニックマウスの作成を行った。生まれたマウス75匹の遺伝子診断の結果10匹に目的遺伝子が導入されており、10系統のトランスジェニックマウスが確立できた。現在、交配により各系統のマウスのF1世代を作成中である。今後、F1マウスを用いてGFPの発光を指標として脳内のプロラクチン受容体遺伝子の発現動態の解析を行う。
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