研究課題
基盤研究(B)
本研究では、希少野生動物から非侵襲的に得られる糞の中に含まれる性ステロイドホルモンの分子生物学的微量測定により各種希少野生動物の生殖周期をモニタリングすること、および希少野生動物の個体数回復を目指して飼育条件下において人工繁殖の臨床応用を実践することを目的とした。本研究期間の4年間に、希少野生動物であるツシマヤマネコとツキノワグマにおいて以下のような実験を行った。1.ツシマヤマネコおよびツキノワグマにおける糞中性ステロイドホルモン濃度の測定1)ツシマヤマネコのモデル動物としてイエネコにおいてTR-FIAキットを用いて糞中エストラジオールおよびプロジェステロン濃度測定法を確立した。2)ツシマヤマネコにおいてTR-FIA法での糞中性ステロイドホルモン濃度測定により生殖周期のモニタリングを行った。3)ツキノワグマの糞中性ステロイドホルモン濃度微量測定については、ER Cell linesを探索し、予備的に測定を行うに留まった。2.ツキノワグマにおける凍結精液を用いた人工授精に関する研究1)飼育下雄グマより麻酔下で電気刺激射精法により精液を採取した。2)精子の運動性、精子数および奇形率などの検査を行なった後、精液を凍結保存した。3)凍結時の希釈液および平衡時間の検討を行い、より精液性状の高い凍結保存法を確立した。4)雌グマの排卵様式を知るために、交尾期の血中プロジェステロン濃度測定を行なった。5)雌グマにおいて人為的に排卵を誘起するためにeCGおよびhCG投与実験を行なった。
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