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2003 年度 実績報告書

強力な抗腫瘍活性を有するOSW-1をリード化合物とした新規抗癌剤の設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 15390004
研究種目

基盤研究(B)

研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

根本 英雄  富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (60006351)

研究分担者 松谷 裕二  富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (50255858)
キーワードOSW-1 / 抗腫瘍活性 / オルトキノジメタン / ベンゾシクロブテン / 構造活性相関
研究概要

強力な抗腫瘍活性を有するステロイドサポニン、OSW-1をリード化合物とした新しい抗癌性化合物として、アグリコン部のステロイド骨格を単純化したA-nor,B-aromatic型の誘導体をデザインし、その合成研究を行った。本合成において鍵となるtrans4,5-benzhydrindane骨格の構築は、ベンゾシクロブテン環の熱開裂により発生されるオルトキノジメタンの分子内[4+2]環化付加反応を利用して、高効率的に達成することができた。すなわち、不斉の導入にはSharpless不斉エポキシ化を活用し、また本分子内環化付加反応はほぼ完全なジアステレオ選択性をもって進行することが明かとなり。93%eeにて標的化合物の鍵中間体であるA-nor,B-aromatic型ステロイドケトンを、入手容易なベンゾシクロブテン誘導体から18工程で得た。引き続くケトン部を足掛かりとした炭素側鎖の導入、および活性発現に必須なトランスジオールユニットの導入は、エン反応、オスミウム酸化等を利用しながら、ケトン体より9工程、12.3%にて達成され、自的とするOSW-1 analogueのアグリコン部を合成することに成功した。ここで確立した合成ルートは大量合成にも対応でき、また側鎖置換基の変化などに対する柔軟性を有することから、OSW-1誘導体の構造活性相関研究を進めるにあたり有用な合成法であると考えている。
現在、配糖体部の合成とグリコシル化の検討に着手しており、目的とするOSW-1 analogueおよび類縁体合成を行うと共に、それらの抗腫瘍活性評価を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yuji Matsuya: "Total Synthesis of A-Nor B-Aromatic OSW-1 Aglycon : A Highly Effective Approach to Optically Active trans-4,5-Benzhydrindane"European Journal of Organic Chemistry. (12). 2221-2224 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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