研究課題/領域番号 |
15390032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
辻本 雅文 独立行政法人理化学研究所, 細胞生化学研究室, 主任研究員 (00281668)
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研究分担者 |
谷岡 利裕 独立行政法人理化学研究所, 細胞生化学研究室, 基礎科学特別研究員 (80360585)
増田 信奈子 独立行政法人理化学研究所, 細胞生化学研究室, 基礎科学特別研究員 (30342851)
服部 明 独立行政法人理化学研究所, 細胞生化学研究室, 研究員 (50300893)
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キーワード | オキシトシナーゼサブファミリー / 胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ / 白血球由来アルギニンアミノペプチダーゼ / 脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ / MHCクラスI抗原ペプチド / 腎尿細管 / 小胞体貯留機構 / バソプレシン |
研究概要 |
胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ(P-LAP/オキシトシナーゼの腎臓における機能について解析を行った。組織染色の結果、P-LAPは腎臓の遠位尿細管および集合管に多く発現していた。そこでラット尿細管由来細胞NRK52E細胞を用いて同細胞内でのP-LAPの局在および挙動について解析した。その結果、NRK52E細胞においてP-LAPは小胞に局在しており、それはバソプレシン刺激によって細胞表面へと移行することが明らかとなった。バソプレシンはP-LAPの生理的基質であることから、P-LAPの腎臓における機能として、P-LAPはバソプレシン刺激によって細胞表面へと移行して過剰のバソプレシンを分解することで局所におけるホルモン濃度を調節していると考えられた。 脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ(A-LAP)の小胞体的の貯留メキニズムiを解明する目的で、小胞体貯留に必要な分子内領域の同定を行った。その結果、約130アミノ酸からなるドメインが重要であることが明らかになり、本部位に結合しうるタンパク質分子の同定を酵母Two-Hybrid法によって探索し、候補タンパク質を得た。現在、候補タンパク質内のA-LAPとの相互作用領域の同定やMHCクラスI抗原ペプチドの生成における本候補分子の役割について解析を進めている。 オキシトシナーゼサブファミリーに属する第3の分子として、白血球細胞から新規酵素遺伝子を単離した。本酵素はアルギニン遊離活性を有していたことから、本新規酵素を白血球由来アルギニンアミノペプチダーゼ(L-RAP)と命名した。L-RAPもA-LAPと同様に小胞体内腔に存在していること、抗原ペプチドの生成能を有することが明らかになったことから、L-RAPもMHCクラスI抗原の生成酵素として機能している可能性が考えられた。
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