研究課題/領域番号 |
15390036
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
北出 幸夫 岐阜大学, 工学部, 教授 (20137061)
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研究分担者 |
中西 雅之 岐阜大学, 工学部, 助手 (00281048)
上野 義仁 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20250467)
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キーワード | 2-5A / アンチセンス核酸 / 2-5A-アンチセンス / リボヌクレアーゼ / 核酸オリゴマー / メッセンジャーRNA |
研究概要 |
新しい遺伝子治療法の候補の一つとしてアンチセンス法がある。アンチセンス法は、標的となるmRNAに対して化学合成したオリゴヌクレオチドを配列特異的に結合させ、オリゴヌクレオチド/RNA二本鎖核酸を形成させることにより標的mRNAのタンパクへの翻訳の過程を阻害するものである。 現在社会問題になっているエィズや西ナイル熱などに対して抗ウイルス活性を有するアンチセンス分子の創製を目指し、2-5Aが結合した新規キメラ型アンチセンスオリゴヌクレオチドの合成を実施する。 15年度は以下の点について検討した。 1)ホスファターゼおよびヌクレアーゼに抵抗性を示す2-5A誘導体の創製を目指し、5'-末端アデノシンのリン酸基にアルキル基を結合させた誘導体(RpApApApA:Rは導入した置換基を意味する)を合成した。合成した2-5A誘導体のフォスファターゼおよび5'-エキソヌクレアーゼに対する安定性、さらに導入した置換基のRNase L活性化に及ぼす効果について検討した。アルキル側鎖としてヒドロキシエチル、ヒドロキブチルなどを導入した。その結果、安定性の向上を確認した。 2)これまでに合成された2-5Aキメラ型オリゴヌクレオチドのRNA切断活性は天然の2-5Aと比較してかなり低い。一方、RNase Lは2-5Aと結合した後に会合し、二量体になることでRNA切断活性を発揮することが知られている。そこでRNase L活性化能の増強を目指し、2-5A分子が2個結合したダブル・ヘッド型2-5Aキメラ型アンチセンスオリゴヌクレオチドを合成した。その結果、本2-5A誘導体のRNase L活性化能のが上昇することを確認した。
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