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2004 年度 実績報告書

内因性レクチンとしてのキチナーゼファミリー蛋白の発現様式と機能

研究課題

研究課題/領域番号 15390052
研究機関北海道大学

研究代表者

岩永 敏彦  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10160128)

研究分担者 昆 泰寛  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10178402)
キーワードキチナーゼ / キトトリオシダーゼ / AMCase / Ym / ガレクチン
研究概要

キチナーゼファミリー蛋白はN-アセチルグルコサミンに特異性をもつレクチンである。キチン分解活性をもつものとして、キトトリオシダーゼとacidic mammalian chinitase(AMCase)が哺乳類で同定された。分解活性をもたないものは数種存在するが、本研究ではYm蛋白を選び、発現細胞の同定を行った。キトトリオシダーゼはヒトではマクロファージと好中球に発現するが、マウスでは、口腔から前胃にかけての重層扁平上皮に発現し、予想されていた生体防御とは異なる機能が想定された。AMCaseは唾液腺と胃粘膜より分泌され、キチンを含む食物(例えば、昆虫・甲殻類)の消化に関わっていると予想される。本研究において、AMCaseの強い発現を魚類(ウナギ)と原索動物(ホヤ)でも胃粘膜腺細胞に認めたことから、進化の上で構造・機能とも保存されている消化酵素であると結論できた。Ym1は、骨髄・脾臓(胎児の肝臓)といった造血組織において、未分化好中球に発現していた。そのほか骨髄では、stromal cellであるマクロファージ内にYmを含む結晶が頻繁に観察された。肺では肺胞マクロファージで産生され、肺胞腔に分泌されると思われる。肝臓に寄生するM.Cortiの感染実験では、肝臓の虫体の周辺部にYm含有の炎症性細胞の浸潤が見られるほか、肺胞マクロファージの肥大・巨細胞化が顕著であった。β-ガラクトシド結合に特異的なレクチンとしてガラクトースがある。10種類以上のサブタイプがあるが、これらの発現を網羅的に調べたところ、消化管に集中して発現することを見出した。しかも、サブタイプによって発現部位に棲み分けがみられること、消化管のすべての部位がいずれかのサブタイプを必ず発現していることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Cellular expression of murine Ym1 and Ym2, chitinase family proteins, as revealed by in situ hybridization and immunohistochemistry.2004

    • 著者名/発表者名
      Nio J.et al.
    • 雑誌名

      Histochem.Cell Biol. 121

      ページ: 473-482

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Quantitative changes in serum concentration of bovine gut chitinase in Theileria infection.2004

    • 著者名/発表者名
      Fujimoto W. et al.
    • 雑誌名

      J.Vet.Med.Sci. 66(3)

      ページ: 291-294

  • [雑誌論文] Chondrogenic differentiation of bovine bone marrow mesenchymal stem cells in pellet cultural system.2004

    • 著者名/発表者名
      Bosnakovski D. et al.
    • 雑誌名

      Exp.Hematol. 32

      ページ: 502-509

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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