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2004 年度 実績報告書

視床下部背内側核の体温調節における機能的接続の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15390072
研究機関早稲田大学

研究代表者

彼末 一之  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (50127213)

研究分担者 永島 計  早稲田大学, 人間科学学術院, 助教授 (40275194)
キーワード体温調節 / 視床下部 / 背内側核 / 非ふるえ熱産生 / 中脳中心灰白室
研究概要

体温のホメオスタシス調節は神経系で行われているにも関わらず、それに関する理解は断片的なものに限られている.とくに体温調節における温度感受部位、また求心路、遠心路の接点として重要な視索前野からの遠心性神経回路については情報がほとんど欠如していた.最近申請者らはラットの個々の体温調節効果器反応に関わる遠心路を解析する一連の研究を行った.その結果、遠心路内における視床下部背内側核(DMH)の重要性が明らかになってきた.そこで本研究では主として従来体温調節中枢と考えられている視束前野とDMHの接続について検討した.実験はすべてWistar系のラットを用いた.DMHにCholera toxin-b(CTb)を注入した.3〜7日の生存期間の後、本実験として高温(35℃)あるいは低温(10℃)の環境温に1時間暴露を1時間行い、温度刺激終了30分後に環流して脳を取り出す.そしてFosとCTbの免疫組織学的二重染色を行う.両方に染まったDMHニューロンはCTb注入部位に投射し、温度信号を受けていると考えられる.以上の結果、正中視束前野(MnPO)にCTbと暑熱暴露時にFosが共存するニューロンが密に観察された.寒冷暴露時には二重染色されたニューロンはMnPOには存在しなかった.以上の結果はMnPOには暑熱時に活動を増し、DMHに投射するニューロンが存ざいすることを示唆する.これまで、DMHは寒冷暴露時に活動するニューロンがあるので、この結果はPOからDMHに抑制性の単シナプス性接続をしていることが示唆される.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Fos activation in hypothalamic neurons during cold or warm exposure : Projections to periaqueductal gray matter.2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K et al.
    • 雑誌名

      Neuroscience (in press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] The involvement of Cry1 and Cry2 genes in the regulation of the circadian body temperature rhythm in mice.2005

    • 著者名/発表者名
      Nagashima K et al.
    • 雑誌名

      Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 288(1)

      ページ: R329-R335

  • [雑誌論文] 体温調節のメカニズム2004

    • 著者名/発表者名
      彼末一之, 永島 計, 谷口あき
    • 雑誌名

      体育の科学 54

      ページ: 764-768

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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