研究課題/領域番号 |
15390169
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
宇田 淳 広島国際大学, 医療福祉学部, 助教授 (70309673)
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研究分担者 |
河口 豊 広島国際大学, 医療福祉学部, 教授 (10009532)
渡邉 一平 広島国際大学, 医療福祉学部, 助教授 (50147162)
笹川 紀夫 広島国際大学, 医療福祉学部, 助教授 (00252908)
北野 幸子 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (90309667)
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キーワード | 地理情報システム / 地域計画 / 施設配置 / シミュレーション / 保健・医療・福祉 / 需要 / 供給 |
研究概要 |
複雑化するシステムのなかで初年度整備したシステムにおける需要供給の要素が機能するか、総合的に分析、評価し、地域の保健、医療、福祉施設の立地に際する影響を検討しシミュレートした。具体的には、広島県芸北地区について、市区町村合併に伴う保健・医療・福祉供給体制について分析し、構築システムの完成度を検証した。即ち、当該地域の医療・保健・福祉のサービスの提供体制およびその現状を調査・分析し、その問題点と課題を明確にし、今後の方向性について検討する過程で、システムの有用性について検証した。結果として、財政的には、国保病院2病院が存続する可能性は、低く、町村合併を契機に、1病院は、2次医療を担う病院としての最小限の診療科目、ベッド数、設備を整備し、芸北地域の医療レベルを維持しつつ、他1病院は診療所等への転用を視野に入れた、在宅介護など福祉部門を強化することにならざるを得ない。など、シミュレート結果から提案が可能となった。昨年作成したデータベースを精査したところ、病院の住所地(敷地内)に市町村境界が存在するものが20件発見され、住所地と施設位置に誤差が生じた。これは、ジオコーディングでは、敷地の概ねの位置を取得しているのに対し、住所はその建物(正面入口)の位置で決定されることによった。なお、内医療圏をまたいでいた施設が8施設あった。また、時間距離計算では、ポリゴンの逆転現象が発生した。ポリゴンレベルを調整することで逆転現象の発生を抑制することはできるものの、根本的なアルゴリズムを再考する必要が認められた。 本研究は、システムとしては、実用段階に至ってきたものの、以前より指摘された、公的機関の提供するデータの信頼性が低いことなど、データベースの構築自体が重要であり、データの信頼性の確保は、継続的な重要課題といえた。
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