研究課題
基盤研究(B)
種々の疾病予防を目指したプロテオーム解析手法によるバイオマーカーの同定を目指したプロジェクトであるが、以下の2点の基礎的技術を確立できた.1)3つのウインドウ、つまり2次元電気泳動、SELDI-TOF-MS法、LC-MS法を組み合わせた網羅的タンパク質発現解析技術.2)生体試料への対応とハイスループットを目指した、前処理法の考案と実験誤差を最小限にするロボットシステムの確立.以上の基礎的解析技術の確立により、種々のヒト病態、病態モデル動物の血清を用いた解析をハイスループットで行えるようになった.今後は、各分担研究者の有する動物モデル、ヒト疾病の解析結果を待ちたい.さらに、酸化ストレスマーカーとして酸化的DNA損傷産物である8-hydroxydeoxyguanosine(8-OHdG)に着目して、そのモノクローナル抗体をチップ基盤上に展開した簡易型酸化ストレス評価チップの作製を目指したが、モノクローナル抗体をチップ基盤に展開するうえで、有効とされていたESD法を用いて実施したが極めて抗体が不安定であり、完成品の作製には至らなかった.現在、新たな手法による抗体の貼り付けを考慮している.
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