研究概要 |
新潟県内2市村の平成10年基本健康診査(健診)受診者で,受診時に生活習慣アンケートに回答し調査への協力が署名によって確認された8,651名をコーホートとし,平成10年健診受診後の脳卒中(脳梗塞,脳出血,くも膜下出血),虚血性心疾患(急性心筋梗塞,狭心症),突然死の発生調査を開始した。 平成15年の健診再受診者5,419名について病歴の聴取を行った。その結果,平成10年健診以降の新規発症が疑われた者は脳卒中79名,虚血性心疾患55名,他の心疾患132名,糖尿病104名,計357名(重複あり)であった。 平成15年の健診非受診者3,232名のうち,平成15年末までの死亡者は,315名,転出者は178名であり,残る2,447名のコーホート内生存が確認できた。 平成15年健診再受診者中新規発症疑いの357名,および健診非受診者中コーホート内生存2,447名,計3,804名からあらかじめアンケート不能であることが明らかとなった5名を除き,2,799名に対して各疾患の発症・受療状況アンケートを平成16年1月に発送した。2月13日現在までに2,069通の返信を得ており,現在,非返信者に対する再アンケート調査を実施中である。 平成15年末までの死亡者315名中,総務省より閲覧許可が得られた8月末までの死亡者292名について,死亡小票の閲覧を行った。その結果,死因または死亡前発症疾病として,脳梗塞30名,脳出血19名,くも膜下出血4名,急性心筋梗塞15名,狭心症1名,突然死12名が抽出された。現在その遺族に対して,死亡が確認された,または死亡前に受診していた医療機関に関する郵送アンケート調査を実施中である。 平成16年度以降には,各疾患の発症が疑われた対象者のうち本人・遺族から許可が得られた者についてカルテ調査を行い,診断名を確定する予定である。
|