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2004 年度 実績報告書

プロテアーゼと糖鎖構造物質の脳病変への関与とそれらの法医病理診断への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15390212
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

西 克治  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60073681)

研究分担者 高津 光洋  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60010089)
大久保 岩男  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80152073)
賀佐 伸省  北海道大学, 医学部, 教授 (10142712)
種子島 章男  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70283520)
山本 好男  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60111902)
キーワード法医病理診断 / 死後脳診断 / レクチン染色 / 免疫組織化学染色 / プロテアーゼ / 統合失調症 / アルツハイマー型痴呆 / ドーパミンニューロン
研究概要

生化学的検討1.ヒト脳脊髄液から睡眠関連物質の一つであるプロスタグランヂンD2合成酵素の抽出に成功した。ヒト脳脊髄液からの抽出成功例は文献検索上見いだし得なかった。本合成酵素を多量に抽出精製し、免疫抗体を作成中である。
生化学的検討2.死後経過とともに脳脊髄液に逸脱するプロテアーゼと経過時間の相関に関してデーターの蓄積を継続、実用化を目指している。又、プロテアーゼであるTPPIIも死後経過時間に伴い脳脊髄液中で増加することを見いだした。
生化学的検討3.脳脊髄液中に、心筋梗塞マーカーであるトロポニン蛋白も逸脱することを見いだし、検死時の診断根拠検査としての応用可能性を検討中である。
組織細胞科学的検討1.Binswanger病診断方法開発のため、正常脳における大脳白質グリア細胞の構築過程を検討し、白質内はグリア細胞配列の形成と軸索の随鞘化が共進し、origodendrocyteと軸索を結ぶ突起で満たされ、astrocyte突起の成長もともに起ること。すなわち、astrocyte突起網、oligodendrocyte突起と軸索とによる線維束構造、そして血管とmicroglia突起が加わったものが大脳白質の立体構築増であることが見いだされた。
組織細胞科学的検討2.アルツハイマー病等に見いだされる神経細胞死の結果である神経原繊維変化に付き、その変化が最も多く見られる海馬CA領域における神経原繊維変化の起始点は海馬後方に存在するという仮説を報告した。
組織細胞科学的検討3.統合失調症を有する患者脳の海馬分子層に見いだされた糖鎖よりなる沈着物の性状と成因を解明するため、電子顕微鏡レベルにて沈着構造物の観察を行い、それらが少なくとも4種類に分別可能な形態を有していることを報告した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ヒト死後脳における大脳白質グリア細胞構築 基本構造としてのinterfascicular glial rowsとperivascular glial rows.2004

    • 著者名/発表者名
      間藤光
    • 雑誌名

      脳と精神の医学 15

      ページ: 95-104

  • [雑誌論文] Ultrastructural Characteristics of the Carbohydrate Deposits Detected in the Molecular Layer of the Dentate Gyrus in the Hippocampal Formation of Patients with Schizophrenia2004

    • 著者名/発表者名
      Nishimura A
    • 雑誌名

      Acta Crim Japon 70

      ページ: 11-15

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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