研究課題
今年度は、研究期間中に作成した抗体群を用い、脳梗塞巣での反応性を検討した。古い脳梗塞巣では、シスタチンCに対する抗体が、梗塞巣部を効果的に染め出し、プロスタグランヂンD2合成酵素抗体、アラニールアミノペプチダーゼ抗体、カテプシンB抗体なども梗塞部位の変化に伴って染色性を変化させ、これらの抗体が法医病理における脳梗塞診断に有効であることを確かめた。一方、脳挫傷などの出血部位には、周辺部にプロスタグランヂンD2合成酵素抗体との反応がいち早く見いだされ、この抗体が、脳挫傷診断に有効であることを窺わせる結果を得た。呼吸に関連する延髄部では、プロスタグランヂンHを合成するCoX2合成酵素とプロスタグランヂンHからプロスタグランヂンD2を合成するプロスタグランヂンD2合成酵素が同じ細胞内に共存し、延髄部の各神経核や小脳のプルキンエ細胞でプロスタグランヂンが重要な役割を担っていることを示唆する所見も得られた。その他の蛋白分解酵素では、Legumain/asparaginyl dendopeptidaseの腎臓遠位尿細管での働きに関して検討を行った。
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Internet Journal of Forensic Medicine and Toxicology 8(In press)
Proceeding of IALM, MedimondS.R.l. (G823C0221)(web)
FEBS Letters 581
ページ: 1417-1424