研究課題
基盤研究(B)
3年間の研究にて、以下の点を明らかにした。1.原発性胆汁性肝硬変(PBC)の病態に関与するT細胞の機能解析では、(1)ミトコンドリア抗原反応性T細胞クローンを用いて、ミトコンドリア抗原と核膜抗原(gp210)との間に分子相同性のあること、(2)PBC患者由来細胞と健常者由来のT細胞の間には、T細胞の活性化における側副刺激分子への依存性の相違のあることを示した。2.PBCに対する免疫療法の開発を目的とした自己抗原特異的T細胞の誘導実験では、(1)自己抗原特異的CD8陽性T細胞の誘導に成功した。3.培養胆管上皮細胞(BEC)め機能解析では、BECは、(1)抗原提示綱胞(antigen presenting cell : APC)としての機能と、(2)Acccessary cell (AC)としての機能とを有し、T細胞を活性化あるいは抑制する多彩な免疫制御機構を有していることを示した。4.PBC発症における胆管上皮細胞Toll-like Receptors (TLRs)の関与の解析では、(1)TLR-4はPBC肝組織に発現し、PBCの進行とともに胆管・肝細胞の発現が増加していること、(2)BECはLPSなどの細菌成分の刺激によりTLR4-NF-kBとMAPK経路を介してIL-6、IL-8、MCP-1を分泌すること、(3)PBCの初期病変では病変局所のTLR-3-type1 IFN系が活性化していることを示し、TLRsおよびそのシグナル伝達系の異常で、慢性の胆管炎が生じている可能性を示した。5.我核膜孔蛋白gp210に対する免疫応答と予後との相関解析では、(1)gP210蛋白のB細胞エピトープの同定、(2)ELISAによる抗体の定量系の確立、(3)抗gP210抗体価が肝不全への進展の予測マーカーと有用であることの証明を行い、抗gp210抗体を血清マーカーとして新レい治療研究が可能となつた。また、(4)PBCにおける小葉間胆管細胞でに、gp210抗原の発現が増加していることから、(5)gp210抗原は炎症に伴う何らかの機構により高発現しgp210抗体の産生と関連していることが示唆された。
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