研究課題/領域番号 |
15390257
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
本間 好 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60192324)
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研究分担者 |
棟方 充 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00209991)
鎌滝 章央 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60360004)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | ゲノム / CpG島 / DNAメチル化 / マイクロアレイ / ホメオボックス遺伝子 / 蛍光プローブ |
研究概要 |
DNAメチル化による制御(エピジェネティック制御)は、DNA配列の一次遺伝情報を変えることなく遺伝子の形質発現の多様性を生み出すメカニズムとして、高等生物の発生・分化において巧妙に利用されている。X染色体の不活化やゲノムインプリンティングは最も解明が進んでいるエピジェネティクス分野である。呼吸器疾患のエピジェネティクスに関する報告はほとんどない状況をふまえ、本研究では、特見性肺線維症の病態にエピジェネティクスが関与するかどうかを明らかにすることを目的として、ゲノムDNAのメチル化状態を簡便に検出できるゲノムアレイシステムを開発した。ホメオボックスドメインを含む代表的な転写因子や、細胞増殖・アポトーシスの情報伝達に関与するシグナル分子からプロモーター領域にCpG islandを含む約300遺伝子を選択し、個々にプロモーターCpG island領域をクローニングした。これらをPCRにて増幅し、増幅産物をアレイ化した。このアレイとメチル化ゲノム断片を増幅し蛍光プローブを作製する方法を組み合わせることにより、効率よくメチル化遺伝子プロモーターのメチル化状態がスタリーニングできるシステムを構築した。このシステムを用いて、肺線維症患者の血液および初代培養細胞から得たゲノムのスクリーニングを行った。その結果、メチル化状態が異なるプロモーターCpG領域が数十存在する可能性が示された。さらに、差異が観察できた遺伝子について、bisulfite法にて実際のメチル化パターンを解析し、患者特異的に低メチル化傾向を示す遺伝子を数個同定することに成功した。現在、肺組織や初代培養細胞を用いてタンパク質の発現レベルを解析している。
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