研究課題/領域番号 |
15390260
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
橋本 修 日本大学, 医学部, 講師 (30159090)
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研究分担者 |
清水 一史 日本大学, 医学部, 教授 (50004677)
小林 朋子 日本大学, 医学部, 助手 (10343576)
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キーワード | COPD / ASK-1 / A20 / 気道炎症 |
研究概要 |
COPDの発症機序の一端を分子生物学的見地から解明する。 1 生体応答 Apotosis-regulating kiase(ASK)-1の機能解析:ASK-1は酸化ストレスで活性化されるレドックス感受性機能分子である。近年、LPSの慢性暴露がマウスに肺気腫様の病変を作ることが明らかにされた。また、LPSは細胞内のASK1を活性化することが明らかにされている。このような成績はLPS暴露がCOPD発症に関与することをしさする。そこで、ASK-1ノックアウトマウスを使ってASK-1のマウス生体内での分子機能を解析した。 (1)肺病理組織所見:ノックアウトマウスはwild typeマウスと比べて肺の炎症所見が著しかった。 (2)血管透過性:ノックアウトマウスはwild typeマウスと比べて肺血智透過性亢進が著しかった。 予想に反してASK-1が生体防御に機能する分子であることが示唆されたが詳細は解析中である。 2炎症制御分子のA20 気道のウイルス感染はCOPD増悪の原因とで、その制御は重要な課題である。その機構を解析した。 (1)インフルエンザウイルス感染によって気道上皮細胞にA20発現が誘導された (2)遺伝子導入されたA20はウイルス感染による気道上皮細胞のNFκB、IL-8プロモーター活性を抑制した (3)インフルエンザウイルス感染によってマウス気道上皮細胞にA20発現が誘導された 以上の成績は、A20がインフルエンザウイルス感染による炎症を制御する可能性を示唆した。 3アレルギー性炎症とその制御 COPDは気管支喘息の因子が合併することがあり、アレルギー性炎症とその制御をマスト細胞のIgE受容体機能を中心に解析している。 本年度は、ASK-1とA20の分子機能を中心に解析し上記の成績を得た。
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