研究課題/領域番号 |
15390268
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
清水 不二雄 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40012728)
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研究分担者 |
河内 裕 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (60242400)
折笠 道昭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30185681)
成田 一衛 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (20272817)
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キーワード | メサンギウム増殖性腎炎 / Thy-1腎炎 / 不可逆性腎炎モデル / 抗Thy-1単クローン抗体1-22-3 / Podocyte / franktalkine / FK506 / FTY720 |
研究概要 |
平成17年度交付申請書での研究実施計画に沿って報告する。まず、ポドサイトの障害がメサンギウム細胞由来の病変を不可逆性にする所見から両細胞の同時障害による新しい不可逆性モデルの確立をはかる試みは、抗スリット膜5-1-6と抗Thy-1抗体1-22-3両単クローン抗体の同時投与により成功し、アメリカ腎臓学会にて発表した。また1-22-3の2回注射モデルの修飾型として、間隔を5週間あけて初回投与後の正常化をより完璧にしてからの2回目注射によっても同様の進行性病変が惹起されることも報告した。次に、可逆性、不可逆性両モデルにおける諸因子動態に関するmRNA並びに蛋白レベルにおける比較検索並びにそれを制御する可能性のある因子の投与による影響検索結果から以下の因子が腎病変とりわけ線維化の進展を抑制することを各々英文原著論文として報告することができた。(1)soluble granylate cyclase(sGC)(2)spironolactone並びにACE inhibitor(3)mycophenylate mofetil(MMF)(3)TGF-βのRNAi(4)lymphocyte-specific inhibitor(FTY 720) また昨年度の予備実験結果よりこれら因子に影響を与えることが判明した漢方薬GTWとごく初期からの低蛋白食摂取による進展抑制効果についても原著英文論文として発表できた。さらにFK506による効果やfractalkine(FKN)とその受容体CX3CR1の阻害による抑制効果についても学会で第2報として報告される。但し腎疾患患者腎生検材料についての上記諸因子に関する免疫組織化学的検索は実現できず、小児科腎生検材料におけるマクロファージの動態についての報告にとどまった。
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