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2003 年度 実績報告書

転写障害に注目した神経変性過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15390272
研究機関新潟大学

研究代表者

小野寺 理  新潟大学, 脳研究所, 助教授 (20303167)

研究分担者 小宅 睦郎  新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (70313559)
五十嵐 修一  新潟大学, 脳研究所, 助手 (60345519)
キーワードポリグルタミン / 脊髄小脳変性症 / CREB依存性転写 / UPS / APTX / DNA修復 / XRCC1 / poly(ADP-ribose)polymerase
研究概要

1.増大ポリグルタミン鎖の転写障害機序の時間軸の解明(小野寺)
テトラサイクリンで発現誘導可能な,ポリグルタミン鎖含有蛋白の,安定発現系を開発した。この系を用い、増大ポリグルタミン鎖が,発現誘導を受けたのち引き起こされるCREB依存性の転写障害の時間軸を明らかとし,CRE配列依存性の転写障害が極めて早期から引き起こされること,凝集体の形成とは関連がないことを明かとした。さらにこの安定発現系の解析から,増大ポリグルタミン鎖が早期からUPS系に障害を引き起こすことを明かとし,かつ,増大ポリグルタミン鎖の細胞内代謝が遅延していることを明らかとした。
2.アプラタキシンの機能の解明(五十嵐)
ヒトAPTXはXRCC1と結合することを我々は明らかとした。この関係より,まずNERに関係する他の蛋白(polynucleotide kinase phosphatase(PNKP),poly(ADP-ribose)polymerase, DNA-polymerase-β,DNA ligase IIIα)との結合の有無を,免疫沈降法にて確認し,APTXがpoly(ADP-ribose)polymeraseと複合体を形成することを明らかとした。さらにPNKPとの相同性からkinase活性,phosphatase活性の有無を確認中である。
3.アプラタキシンノックアウトマウスの解析(小宅)
キメラマウスよりホモ接合体を作成した。XRCC1など多くのDNA異常修復関連蛋白のノックアウトマウスホモ接合体は胎生致死であることが知られている。しかし,得られたAPTXホモマウスは胎性致死ではなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sano Y et al.: "Aprataxin, the causative protein for EAOH is a nuclear protein with a potential role as a DNA repair protein with a potential role as a DNA repair protein"Ann Neurol.. Feb;55(2). 241-249 (2004)

  • [文献書誌] Toyoshima Y et al.: "SCA17 homozygote showing Huntington's disease-like phenotype"Ann Neurol.. Feb;55(2). 281-286 (2004)

  • [文献書誌] Sekijima Y et al.: "Severe generalized dystonia as a presentation of a patient with aprataxin gene mutation"Mov Disord.. Oct;18(10). 1198-1200 (2003)

  • [文献書誌] 小野寺理: "神経領域における遺伝子診断の現状 脊髄小脳変性症(SCA3,SCA6)を中心に"臨床放射線. 48巻4号. 455-463 (2003)

  • [文献書誌] 小野寺理: "ポリグルタミン病の新展開"内科. 91巻6号. 1325 (2003)

  • [文献書誌] 小野寺理: "背髄小脳変性症の分類とわが国での頻度"内科. 91巻6号. 1323-1324 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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