研究概要 |
BAFMEは8q23.3-q24.1領域にマップされている。我々はヒト8番染色体q22-qter領域約52Mbの網羅的解析を推進した.これらの解析の結果,BAFME領域中には我々が新規遺伝子として発見したCSMD3など、少なくとも46個のタンパク質コード遺伝子(FOG2,OXR1,STARS, ANGPT1,MGC35555,INT6,KIAA0103,FLJ30668,TRHR, CML66,DC 6,PKHDK1,EBAG9,FLJ20366,KCNV1,CSMD3,TRPS1,EIF3SC, MGC14595,RAD21,AARD, SLC3OA8,THRAP6,EXT1,SAMDL2,TNFRSF1 IB, COLECLO, MAL2,NOV, ENPP2,TAF2,MGC5528,DEPDC6,COL14A1,MRPL13,MTBP, SNTB1,HAS2,ZHX2,DER1,MGC21654,BJ-TSA-9,FL114825,ZHX1,ATAD2,FBXO32)が存在することが分かった.そこで3家系のBAFME家系に対して各コーディングエキソン配列,5'側の非翻訳エキソン,300-500bp程度のプロモータ領域をPCR増幅,塩基配列決定することにより変異検索を行った.またBAFME領域中に見出した5個の非翻訳RNA遺伝子(AK025035,AK025288,BC034804,Keio_929,Keio_930)についても変異検索を行った.さらに1家系について定量PCR法によってそれぞれの遺伝子の各エキソンの欠失や増幅の検索を行った。このように本研究では研究計画で予定していた膨大な変異検索を全て遂行したが,原因遺伝子は未だ同定できていない.以上の結果からBAFMEの変異は遺伝子のイントロン部分や遺伝子間のスペーサー部分、あるいは同領域中の未同定遺伝子に存在する可能性が高い。
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