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2004 年度 実績報告書

2型糖尿病の再生医療確立のための新たな戦略

研究課題

研究課題/領域番号 15390283
研究機関群馬大学

研究代表者

小島 至  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)

研究分担者 長澤 雅裕  群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (50343083)
キーワードインスリン / 糖尿病 / 再生医療 / 幹細胞 / 細胞移植 / 細胞療法
研究概要

1)生直後のラット膵臓からコラゲナーゼを用いた方法により導管上皮細胞を分離した。各種マーカーの発現を確認した上で、その培養系を確立した。さらに膵β細胞の分化誘導因子であるアクチビンとベータセルリン(BTC)を添加し、これらの細胞を効率よくインスリンや他のβ細胞マーカーを発現する内分泌細胞に分化させる方法を確立した。このインスリン産生細胞を用いて偽膵島ともいえる細胞塊を作製した。In vitroで分化させた細胞のインスリン産生能、分泌能およびグルコース反応性は偽膵島を形成させることによって大きく増加した。つぎにこれらの偽膵島をブトレプトゾトシン投与により1型糖尿病状態にしたヌードマウスの門脈内に移植し、その血糖を正常化させることが出来た。これにより膵幹細胞を用いた細胞療法の基本的手技が確立された。2)体外で幹細胞を分化させ、細胞移植を行うという糖尿病の再生医療を実現するためには、容易に採取でき、かつ大量に増幅可能な幹細胞を利用する必要がある。我々はこのような細胞の候補として成体ラット肝臓から得られる肝幹様細胞(hepatic stem-like cells,HSL cells)に着目した。この細胞は肝臓の非実質細胞分画から得られる細胞であるが、α-fetoproteinを発現するとともにCK19を発現し、条件によっては肝細胞や胆管上皮細胞に分化する性質をもっている。我々はこの細胞に酪酸ナトリウムとBTCを添加し、インスリンやPGP9.5などを発現する膵内分泌細胞へと分化させることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Activin A and betacellulin : effect on regeneration of pancreatic βcells in neonatal STZ-treated rats.2004

    • 著者名/発表者名
      Li, L
    • 雑誌名

      Diabetes 53 March

      ページ: 608-615

  • [雑誌論文] Reversal of streptozotocin induced-diabetes hyperglycemia by transplantation of pseudoislets consisting of βcells derived from ductal cells2004

    • 著者名/発表者名
      Ogata, T
    • 雑誌名

      Endocrine Journal 51(3)

      ページ: 381-386

  • [雑誌論文] Promotion of β-cell differentiation by conophylline in fetal and neonatal rat pancreas2004

    • 著者名/発表者名
      Ogata, T
    • 雑誌名

      Diabetes 53 October

      ページ: 2596-2602

  • [雑誌論文] Differentiation of adult hepatic stem-like cells into pancreatic endocrine cells

    • 著者名/発表者名
      Ymada, S
    • 雑誌名

      Cell Transplantation (in press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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