研究課題/領域番号 |
15390307
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
桑名 正隆 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50245479)
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研究分担者 |
鈴木 重明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50276242)
河合 正孝 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50296662)
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
井上 貴文 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10262081)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
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キーワード | 再生医療 / 単球 / 分化能 / 分化転換 / 幹細胞 / 遺伝子チップ / 心筋 / 神経 |
研究概要 |
本年度は再生医療に用いる細胞の候補として注目している単球由来多能性細胞(MOMC)の心筋、神経への分化能および遺伝子発現プロファイルについて検討した。 1.MOMCの心筋、神経への分化能の検討 ラット胎児の心筋および脳の一次培養細胞を蛍光標識したMOMCと共培養する実験系を用いた。 A.MOMCと胎児ラット心筋との共培養-培養3日目にMOMCの80%以上が心筋特異的転写因子Nkx2.5、GATA-4、eHANDを発現し、7日目にMEF2Cを発現した。14日目には細胞質が大きく伸展し、一部でα-アクチニン、トロポニンIなどの構成蛋白、Gap結合を構成するCx43、ANPの発現が確認された。 B.MOMCと胎児ラット心筋との共培養-培養2日目にMOMCの80%以上が神経の分化初期に発現されるnestin、3日目に神経特異的転写因子Ngn2、NeuroD、Mash1を発現した。7日目には樹状の突起が明瞭となり、神経特異的なNeuN、Huの発現がみられた。14日目には細長い突起を複数有し、一部でMAP2、β3-tubulinなど構成蛋白の発現が確認された。 以上の結果からMOMCは少なくともin vitroで心筋、神経の系統への分化傾向を示すことが明らかとなった。次年度はin vivoのモデルを用いてMOMCの分化能を検討する。 2.MOMCの遺伝子発現解析 単球由来細胞の中で唯一多分化能を有するMOMCに選択的に発現する遺伝子の中に幹細胞固有の分化能にかかわる遺伝子が含まれる可能性が高い。そこで、既知の遺伝子データベースおよびGenechipを用いた遺伝子発現解析の2つの手法を用いてMOMCに選択的に発現する遺伝子のスクリーニングを行った。現在までにDLG3、Myo10、SEPT3、EFNA3などの遺伝子が得られ、蛋白レベルでの発現特異性も確認した。今後はさらに多数の遺伝子解析を行い、最終的に遺伝子導入やRNAiによる遺伝子発現抑制により機能的な解析を行う。
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