研究分担者 |
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
朝日 厚子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50348265)
鈴木 重明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50276242)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
井上 貴文 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10262081)
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研究概要 |
本研究では末梢血単球を培養することにより簡単に大量得られる単球由来多能性細胞(MOMC)を用いた再生医療の実現を目指した研究を推進している。これまでのin vitroの実験系で,MOMCは骨,軟骨,脂肪,骨格筋,血管,心筋,神経へと分化する能力を有することを証明してきた。 1.MOMCのin vivoでの分化能の検討 MOMCがin vivoで非血球細胞へと分化する能力を有するかを調べるため,動物モデルを用いたMOMC移植実験を行った。ラット脳虚血モデル脳内への同系MOMC移植では,移植後2,3週にMOMC移植群でマクロファージ移植群に比べて神経機能評価で有意な改善を示した。MOMC移植群の脳虚血部周囲には多数の新生血管を認め,移植MOMCが血管へと分化した可能性が示された。一方,免疫不全マウスの背部皮下に同系マウス大腸癌細胞株とともにヒトMOMCを移植した腫瘍血管新生モデルでは,移植後1週目にMOMC移植群でマクロファージ移植群に比べて新生血管数が約2倍に増加し,移植MOMC数による容量依存性を認めた。MOMC移植群ではヒトCD31^+ヒトvWF^+のヒト血管内皮を取り込んだ新生血管を多数認めた。 2.MOMCの遺伝子発現解析 昨年度の既知の遺伝子データベースおよびGenechipを用いた網羅的遺伝子発現解析から抽出された単球由来細胞の中でMOMCに選択的に高発現する遺伝子の蛋白レベルでの発現および機能解析を行った。SAP30,ATF-1,EFNA3,SEPT3の蛋白発現はいずれもMOMCで検出されたが,末梢血単球,マクロファージ,樹状細胞ではみられなかった。
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