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2003 年度 実績報告書

Foxo1による摂食行動調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15390318
研究機関旭川医科大学

研究代表者

中江 淳  旭川医科大学, 医学部, 講師 (00344573)

研究分担者 吉田 真  旭川医科大学, 医学部, 助手 (20333700)
本間 研一  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40113625)
藤枝 憲二  旭川医科大学, 医学部, 教授 (60173407)
キーワード摂食 / フォークヘッド転写因子 / 視床下部 / レプチン感受性
研究概要

Foxo1ヘテロノックアウトマウスの解析
野生型マウス弓状核においてFoxo1mRNAが発現していることをin situハイブリダイゼーションにより確認し、その生理的意義を解析するために、Foxo1ヘテロノックアウトマウス(Foxo1+/-)を用い、いくつかのパラメーターをコントロールと比較した。体重、1日摂食量に関しては、Foxo1+/-はコントロールと有意差は認められなかった。しかし、血中レプチン濃度は、雄においてFoxo+/-ではコントロールに対して有意に低下した(2.98±0.18vs.1.71±0.31ng/mL, p<0.005)。さらに、レプチンを体重(g)当たり、0.005mg腹腔内投与したところ、Foxo1+/-では、コントロールに比べ有意に1日摂食量及び体重が低下し、Foxo1+/-において、レプチン感受性が亢進していることが認められた。すなわちFoxo1は、視床下部において、レプチン感受性を低下させていることが考えられた。
Foxo1+/-のレプチン感受性亢進の分子メカニズムを解明するため、我々は、視床下部における摂食調節に関わる因子であるニューロペプチドY(Npy)、Agouti関連ペプチド(Agrp)、proopiomelanocortin(Pomc)遺伝子発現を解析した。コントロールでは、絶食により、摂食を刺激するNpy,、Agrp遺伝子発現の増加が認められるが、Foxo+/-では、Agrp遺伝子発現が有意に低下していた。興味深いことにマウスAgrp遺伝子プロモーター領域には、いくつかのコンセンサスFoxo1結合領域が散見された。このうちの一つを含む領域を用いたプロモーターアッセイでは、Foxo1によりその活性が有意に上昇し、さらにその領域を用いたゲルシフトアッセイではFoxo1がコンセンサス結合部位に結合することが示された。以上から、Foxo1がAgrp遺伝子発現を亢進させることにより、レプチン感受性を低下させている可能性が示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Marta L. Hribal: "Regulation of insulin-like growth factor-dependent myoblast differentiation by Foxo forkhead transcription factors"The Journal of Cell Biology. 162(4). 535-541 (2003)

  • [文献書誌] Jennifer Altomonte: "Inhibition of Foxo1 function is associated with improved fasting glycemia in diabetic mice"Am J Physiol Endocrinol Metab.. 285. 718-728 (2003)

  • [文献書誌] 中江 淳: "摂食と肥満の分子制御機構"BIO Clinica. 19(1). 41-46 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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