研究課題
基盤研究(B)
グルココルチコイド(GC)は生体内で産生されるステロイドホルモンであると同時に白血病、アレルギー疾患等、広範囲にわたる疾患の治療にも用いられる薬剤である。GCはある種の白血病細胞に細胞増殖の停止とアポトーシスを誘導するが、その分子機序は不明な点が多い。グルココルチコイドレセプター(GR)は転写因子のひとつであり、リガンドであるGCが結合することによって活性化し、細胞質内から核に移行して標的遣伝子の転写を活性化させる。我々は白血病細胞がGCによってアポトーシスを起こす際、発現が変化する遺伝子をオリゴヌクレオチドマイクロアレイを用いて解析し、GCにより発現が上昇する遺伝子93個、低下する遺伝子28個を見出した。その中からGCによって発現が誘導される3遺伝子、Down syndrome critical region 1(DSCR1)、FK506binding proteinのひとっをコードするFKBP5、セリンプロテアーゼをコードするGranzyme A (GzmA)のに注目して解析を進めた。レポーター遺伝子アッセイ法、ゲル移動度シフト法でFKBP51のイントロン1とGzmAのイントロン2に機能的なGR結合配列が存在することがわかった。更にDSCR1とFKBP51対するsmall interference RNAを設計し、レンチウイルスベクター系を用いてGCによってアポトーシスが誘導される白血病細胞に導入した。RNA干渉により、標的遺伝子の転写が抑制されたが、単独の遺伝子をノックダウンするだけではGCによるアポトーシスの程度には明らかな影響が認められなかった。
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